伝統技術の継承、身近な物で子の成長を願った伊豆「雛のつるし飾り」
平成になってから、森さんら地元婦人会で雛のつるし飾りを復活させようという取り組みが始まった。古い飾りから型紙を復元し、古老を招いて指導を受けるなどしたという。婦人会の取り組みに地元温泉旅館協同組合が観光の目玉にとイベントを企画、「雛のつるし飾りまつり」として恒例行事となり今回20回目を迎えたのだ。稲取のある東伊豆町では授業に雛のつるし飾りを取り入れている学校もあるとのこと。一度廃れかけた雛のつるし飾りは地域の風習、文化として、また人気の飾り物として現代に甦りつつある。 雛のつるし飾りと同類の飾り物として、福岡県柳川市に伝わる「さげもん」、山形県酒田市に伝わる「傘福」があり、合わせて「日本三大つるし飾り」というのだそう。それぞれの飾りは形や意味も微妙に異なっており、由来などはわかっていないそうだ。