「1袋で55杯分のコーヒーが飲める」 実質賃金減少でAGFがインスタントコーヒーのコスパの高さを再訴求
味の素AGFは、実質賃金が減少し節約志向のさらなる高まりが予想される中、インスタントコーヒーのコスパの高さを再訴求する。 8月30日、発表会に臨んだ島本憲仁社長は「一杯十数円の価値を再度お届けしたい。数秒でつくれて気軽に飲める。飲んでみると“こんなにおいしい”と思っていただけるはず。濃度も調整でき、カスタマイズし放題。ゴミも出ない」と語る。 トライアル促進や買いやすい価格帯を創出するため、「ブレンディ」「ちょっと贅沢な珈琲店」「マキシム」の3ブランドから計11種のサイズを9月2日に新発売。 「ブレンディ」では110g袋(55杯分)と155g(70杯分)、「ちょっと贅沢な珈琲店」と「マキシム」では80g(40杯分)と130g(65杯分)のサイズを新たに追加した。
これについて、伊藤英郎コンシューマービジネス部長は「原料の高騰が止まらず、価格転嫁せざるを得ない状況でも、生活者の方が少しでも手に取りやすい価格を実現すべくサイズを拡充した」と説明する。 発表会では、「ブレンディ」110g袋のコスパの高さをわかりやすく伝えるべく、コーヒー入りのカップ55杯分を展示。 1カップにお湯140mlに溶かされた「ブレンディ」インスタントコーヒーが入れて“1袋で55杯分のコーヒーが飲める”ことを訴求した。 乾燥後のパウダーを顆粒状に仕上げるAGF独自のアグロマート製法で冷たいミルクにもサッと溶ける点もアピールしていた。 インスタントコーヒーの市場再活性化に向けて、商品拡充に加えて、榮倉奈々さん起用し「さ、インスタントん♪」をコンセプトにしたTVCMなどのコミュニケーションを継続する。
SNS広告やインフルエンサーとのタイアップも実施し、生活者の身近な媒体でPRを行う。 12月には、同社のインスタントコーヒーでは初となる価値体験イベントを展開し、改めてインスタントコーヒーの価値浸透を図る。 「コストパフォーマンス、タイムパフォーマンス、スペースパフォーマンスといった、インスタントコーヒーが持つ価値を驚くほどの価格で実感できるイベントによって、情報発信力を強めたい」(伊藤部長)との考えを明らかにする。 CMでは「ブレンディ」と「ちょっと贅沢な珈琲店」のインスタントコーヒーを訴求。“めっちゃお得でおいしい”“毎日お得なこの一杯”のナレーションを入れてコスパとタイパをあわせ持つ魅力を描いている。 CM投下にあたっては、インスタントコーヒーの、生活者が認識している価格(20円程度・AGF調べ)と実勢価格(10円前後・同)との乖離に着目した。