三井住友TGの7-9月純利益9倍に、株売却寄与-自社株買いも
(ブルームバーグ): 三井住友トラストグループ(TG)は12日、2024年7-9月期(第2四半期)の連結純利益が前年同期比9倍の661億円だったと発表した。政策保有株の売却益などが寄与した。ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均664億円と同水準だった。
発表によると、4-9月累積の純利益は同3倍の1328億円。今期(25年3月期)の計画(2400億円)に対する進捗(しんちょく)率は55%となった。業務純益は同2%増の1695億円と微増だったが、399億円に上る株式関係利益があった。
三井住友TGは同時に発行済み株式総数の1.8%、300億円を上限とする自社株買いも発表した。期間は13日から25年3月31日で、取得する全株式を消却する。
政策保有株については、25年度末までの3年間で1500億円削減する計画だったが、相手先の合意済みで未売却分も含め84%を達成。新たに28年度末までに時価残高を連結純資産対比20%未満に縮減する目標を公表した。
同社は傘下の三井住友信託銀行で管理職だった社員が、在職中に他社株のインサイダー取引(金融商品取引法違反)を行っていた疑いがあると発表していたが、これについて同日、独立社外取締役や弁護士からなる調査委員会を設置したことも発表した。
決算会見で高倉透社長は、「調査委員会の指揮の下、原因究明や再発防止にしっかり取り組む。改めて深くおわび申し上げる」と陳謝した。
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Hideki Suzuki