「いきなり退職代行から連絡が…」「注意すると泣く」20代社員はなぜ“打たれ弱い”のか
若害は社会不安を乗り越えてきた世代か
親を通して不況を肌で感じ、震災などの社会不安を経験してきたため、キャリアに対する不安が強い。 ’01年 米国同時多発テロ、ITバブルの崩壊 ’08年 リーマン・ショック ’11年 東日本大震災 ’20年 新型コロナの流行 ’22年 ロシア・ウクライナ問題
若害の3条件
①時代性 社会不安のほかにも、安定志向で横並び意識が強い。「同期とは情報交換なども頻繁に行いますが、上の世代との交流は苦手な傾向にあります」(金沢大学教授の金間大介氏) ②少子化 両親はもちろん祖父母からもかわいがられ、ケアされてきたので、失敗や挫折が少ない。「そのため、他人からの批判や叱咤には極端に弱いです」(芝浦工業大学教授の原田曜平氏) ③売り手市場 会社余り、人手不足の時代ゆえ、「若者である」というだけで希少性がアップ。「自分が会社を選ぶ立場なので、自発的な努力に至るには理由が必要です」(人材コンサルタントの安藤健氏) 【芝浦工業大学教授 原田曜平氏】 マーケティングアナリスト、若者研究の第一人者として知られる。近著に『Z世代に学ぶ超バズテク図鑑』(PHP研究所) 【人材コンサルタント 安藤健氏】 人材研究所所属。近著に曽和利光氏との共著『採用ハック「知名度ゼロ」「予算ゼロ」でも狙い通りの人が入社する方法』(秀和システム) 【金沢大学融合研究域融合科学系教授 金間大介氏】 人間のモチベーションについて研究。著書に『静かに退職する若者たち:1on1の前に知っておいてほしいこと』(PHP研究所) 取材・文/週刊SPA!編集部 ※4月30日発売の週刊SPA!特集「増殖![若害]の実態」より ―[増殖![若害]の実態]―
日刊SPA!