高齢者がむせやすいさつまいも、ぬめりで誤嚥が心配な里いもをおいしく食べやすくするレシピ【いも羊羹】【ツナと里いものサラダ】NG調理法も【管理栄養士解説】
満腹感を得やすいので食べ過ぎに注意
いもを使った料理は1日に70~140g程度が目安(農林水産省『食事バランスガイド』より)とされています。さつまいもなら約1/3~1/2本、さといもは1~1個半くらいが目安量となっています(皮つきの状態)。 ただし、どちらも満腹感を感じやすいので、食欲があまりない高齢者の場合は100g程度までにしておくといいでしょう。 とくに高齢者の場合、食事でいも類をしっかり食べてしまうとお腹が一杯になってしまうので、3度の食事では、筋肉を作るもとになるたんぱく質を豊富に含む肉や魚、卵、大豆製品をしっかり摂ることが大切。 食が細い高齢者にはとくに、いも類は“間食”として取り入れるのがおすすめです。
むせやすいさつまいもを、滑らかな羊羹に
やわらかいも羊羹 <材料> ・さつまいも…大1本 ・砂糖…30g ・粉寒天…3g ・水…100ml <作り方> 【1】さつまいもの皮をむいて、1cm幅程度の輪切りにして水にさらす。 【2】【1】の水を切り、ひたひたの水が入った鍋に入れて柔らかくなるまで茹でる。 【3】熱いうちにつぶして砂糖を加えてよく混ぜる。 【4】【3】を裏ごしする。 【5】鍋に水・寒天を煮溶かしてから、【4】を加えてよく混ぜる。 【6】滑らかになったら、水でぬらした型に流し入れて冷蔵庫で冷やし固める。 【7】固まったら適当な大きさに切り分けて出来上がり。
里いもはぬめり成分による誤嚥に要注意
里いもの主成分はでんぷんです。ほかの芋類とくらべると水分が多くカロリーは比較的低く、カリウムも多く含まれています。 里いものぬめり成分であるガラクタン・グルコマンナンと呼ばれるものは、食物繊維の一種で、便秘予防や血中コレステロールの排出を促す働きが期待できます。 ぬめり成分は、皮の近くに多く含まれています。皮付きのまま茹でると、ぬめりや栄養成分が残りやすく、里いも特有の味をしっかり感じられます。 里いも自体、水分を多く含むので高齢者でも比較的食べやすい食材です。一方で、ぬめりが強すぎると誤嚥につながる恐れもあるので、だしやゆで汁を加えてマッシュ状にしたほうがより安心です。