夫婦でつくりあげたこだわりの庭におじゃまします! 「廃材を使ったユニークな庭づくり」が新しい人生のきっかけに アトリエ絵・果・木 こだいらオープンガーデン
鉢植えの庭にしたのは、父の趣味の盆栽鉢が大量に残されていたから。「400?800?とにかくすごい数だったんです」
アトリエ絵・果・木の庭では、基本的に薬剤を散布していない。「もちろん虫に食われちゃいますよ。葉っぱが虫食いだらけだけど、ある意味“レース”のよう、でもそれも自然の形かなと思ってます。飛んできた蜂が受粉してくれますしね」 種が飛び、風に吹かれて、道路のアスファルトのすき間から芽を出す。「ああ、こんなところまで飛んできたんだな。たくましいなって思います」 また、ブラックベリーの収穫時は鳥との攻防戦。「ネットをかぶせたら?ともいわれるんですけど、見た目が良くなくて。とはいえ早朝から実を守っています」
ブラックベリー。
「苗をご自由に持って行ってください」と置いておく。植物を育てる楽しみをおすそわけ。
夫婦の役割分担で庭は年々バージョンアップ
夫婦それぞれの役割分担は明確だ。 「ここに少し休めるスペースがほしい、ガゼボ(※)はこんな雰囲気にしたい」とアイデアを考えるのは、妻の昭子さん。そのアイデアを受けて、プランター、パーゴラ、ガゼボ、椅子など具体化していくは夫の正さんだ。「夫はずっと動いています」と話す昭子さんは社交的で、訪れた方に庭を案内することもある。 ※庭の中に設けた休憩などができる西洋風の東屋
イスやパラソル、さらにはハンモックと、休憩する場所もあちこちに。これらも正さんの手によるもの。
トールペイントが趣味の昭子さんは、腕を上げ、今では、作品を販売することも。さらに、他県で買い付けたフランス雑貨、友人のハンドメイド作家の作品、トールペイントの先生の作品も販売するショップも庭内に設けた。 なかでも、廃材で制作したカレンダー用のペイント額縁は夫妻ふたりの共同作品。現在はオーダーメイドで制作している。
庭の中にあるショップ。昭子さんがいる時間帯ほか不定期営業だが、「宝探し気分」で立ち寄る人も。
花々を見に来るのは圧倒的に女性が多いが、中にはDIYが趣味の男性がやってくることもある。さまざなな廃材を鉢にする方法、肥料入り培養土の袋を使った野菜の育て方など、正さんが試行錯誤した庭づくりが参考になるとか。
【関連記事】
- 医師リタイア後、74歳女性の人生を輝かせる「バラの庭」におじゃまします! “花友だち”と旅行など在職中は諦めていた人生を再経験中 中山さん・こだいらオープンガーデン
- 「私の庭に寄ってって」! 個人宅の『秘密の花園』を自由に楽しむ「こだいらオープンガーデン」
- 東京を”食べられる森”に! 渋谷や新宿などに農園が続々登場している理由「トーキョーアーバンファーミング(Tokyo Urban Farming)」
- 誰でも収穫して食べてOKな農園も!? 公園の一角やビル屋上などに都市型農園が増加中! 『まちを変える都市型農園』新保奈穂美さんに聞く3事例
- 総勢150名「シモキタ園藝部」が下北沢の植物とまちの新しい関係を育て中。鉢植え、野原など、暮らしと共にあるグリーンがあちこちに