松本城が耐震補強へ 天守の一部で大地震時の耐震性足りず
石垣の修理や安全対策も
建造物とともに、土台となる石垣の安全対策も重要で、同事務所によると天守台の石垣はこれまでの詳細測量の結果、崩落のおそれは高くないものの「部分的に(膨らみや緩みなどの)変状が確認されている」状態。積み石のすき間を埋める「間詰石」(まづめいし)の補充などで変状の進行を抑えることも検討しています。 劣化や樹木の影響で崩落のおそれがある本丸北側の石垣の修理は2年前から着手していますが、全長130メートルを越える石垣のため「10年ほどの期間を必要とする工事になる」。長年の劣化や変形など地震時の被害につながる問題が各所に潜在しているとも言え、対策は広範になる可能性もあります。 松本城管理事務所によると、松本城は戦国時代の永正年間に作られた深志城に始まり、現存する天守閣は国宝。
---------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説