「中抜きしてる」「監査必要」と非難も…2次避難所での食事提供 「予算と人員を考えると難しい」現実とは
「避難所ガチャ」と言われる立場
また、受け入れ施設により、ブッフェ形式で食事を提供する宿もあれば、食事が出ない施設もあるなど、同じ被災者ながらも対応に差があることから、「避難所ガチャ」という言葉が生まれてしまったことも憂える中川さん。 「例えば2次避難は素泊まりで統一して、食事分の差額を被災者に直接支給すれば、本人が買って3食食べられると思うのです」 被災者は自由に避難先を選べるわけではなく、調理設備を持たない宿泊施設もあるため、避難を進める行政には不平等感が出ない工夫が求められると言えるのではないでしょうか。 今回の中川さんの声に対しては、SNSでは「一部の方だけかと。手を上げてくださったこと感謝です」「出来ることをやることに非難されたら誰もやらなくなるよ」と共感する人も。地震に関連してショッキングな写真や強い言葉が投稿されることもありますが、すぐに反応するのではなく、その背後に事情があることを考えたり、調べたりしたする必要があるのではないでしょうか。 ◇ ◇ 法林寺温泉は今回の地震で被災して入浴できない人に向けた「無料入浴支援」に参加。現在36ある入浴施設の中で唯一の富山県に所在する施設です。1月2日から営業している法林寺温泉には、七尾市や羽咋市、宝達志水町、津幡町、二俣(金沢市)から多くの人が入浴に訪れたと言います。 「何時間もかけて来られた人もいました。『断水しとる』『お風呂入りたくても入れん』と。今まで温泉をやってきて、こんなに必要にされていると感じたことはなく、びっくりしました」 そこで、石川県に協力施設として登録し、罹災証明書か本人確認証明書を持参すると無料で入浴できるようにし、「平均1日2、3人は利用がいらっしゃいます」とのこと。まだまだ、被災地ではあらゆる支援・対策が必要であることを改めて実感します。 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・谷町 邦子)
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