【広島好き】カープの「ミスター先発」野村祐輔が引退。10月5日、連続先発211試合目がラスト登板
プロ2年目の2012年には12勝を挙げて自身初の2ケタ勝利を記録し、覚醒したのが2016年。前年のオフに前田健太のメジャー移籍が決まり、右のエースとして期待されたシーズンでした。
5月25日から7月22日まで、8試合登板で8連勝をマークするなど、キャリアハイの16勝を挙げて最多勝、さらに3敗のみと抜群の安定感で最高勝率(.842)と投手2冠に輝き、チームを25年ぶりのリーグ優勝の立役者となりました。
その後は2ケタ勝利こそありませんでしたが、抜群の制球力と安定感のある投球で先発ローテーションの一角として活躍。デビューから今季までの通算210試合は全て先発としての登板で、2021年にプロ初登板から、188試合連続先発登板のNPB新記録を樹立して以来、投げるたびに記録更新を続けていました。
近年は右鎖骨下静脈血栓除去術を受けるなど、故障にも悩まされて一軍での登板が減っていましたが、ファームでは若手投手にアドバイスをするなど、投手最年長としてチームに貢献していました。
入団時の野村謙二郎監督が同姓ということもあり「ノムスケ」という愛称で呼ばれるなど、ファンにも人気の高い選手だっただけに、35歳での引退は早過ぎると惜しむ声も多く聞かれます。
「カープで13年間プレーできたことを誇りに思います」と、球団を通じてコメントした『ミスター先発』の現役最後となる勇姿は、10月5日の東京ヤクルト戦。もちろん、先発として登板する右腕の投球を、しっかりとこの目に焼き付けておきましょう。
文:大久保泰伸
大久保泰伸