村井知事「人家が周りにない場所を調査している最中」イスラム教徒向けに『土葬』の墓地を県内で検討「批判があってもやらなければいけない」と強調 宮城
イスラム教徒の多いインドネシアからの人材の受け入れに力を入れている宮城県の村井嘉浩知事は、土葬ができる墓地を県内に整備できないか検討しています。 【写真を見る】村井知事「人家が周りにない場所を調査している最中」イスラム教徒向けに『土葬』の墓地を県内で検討「批判があってもやらなければいけない」と強調 宮城 村井知事: 「非常に重要な問題だと思う。宗教によっては、お墓の問題は非常に大きな問題に捉えている宗教もあるので、しっかりと考えるべき問題だと思う」 23日の定例会見でこのように述べた村井知事は、今年10月の県議会でも、県内での土葬墓地の実現に意欲を示していました。会見では「現在、適地があるかどうかいろいろ調べている」と話しました。 村井知事: 「当然、街中に作るというのは簡単にいかないと思うので、人家が周りにないような場所で協力いただけるような場所がないか、調査している最中。いろいろな規制があるだろうから、その規制についても調べている。どこにでもお墓が作れるわけではないから、お墓が作れるような場所の中で、協力してもらえる場所があるかどうか」 県は技能実習生の来県を促進しようと、去年インドネシア政府と人材送り出しに関する覚書を締結しています。将来的には県内に定住する人も出てくると考え、土葬の墓地整備の必要性を改めて訴えました。 村井知事: 「技能実習で来た人が亡くなったら、ほぼ間違いなく国に帰るが、私が問題にしているのはこちらに移り住んでいる人。空輸で運んでいく先がない人。これから外国人が増えてくると結婚して家庭を持つ人が出る。また日本人でも改宗してイスラム教になる人も出てくると思う。日本は宗教は自由ですから。日本人でイスラム教に改宗した人でも土葬を望む人がいると思うから、外国人だけの問題ではなくて日本人にも将来影響が出てくる問題だから、東北に(土葬の墓地が)一つもないというのは課題ではないかと思う」 イスラム教徒は宗教上の理由で火葬できませんが、日本で土葬が可能な墓地は10カ所ほどしかなく、東北には1か所もないということです。 村井知事は、「多文化共生社会と言いながら、そういったところまで目が行き届いていないというのは、行政としていかがかなと強く感じたので、批判があってもこれはやらなければいけないと思っている」としています。
東北放送