富山・新湊漁協「女性部食堂」年明け以降再開へ 震災で営業休止
能登半島地震の液状化被害で営業を休止している富山県射水市八幡町(新湊)の飲食店「女性部食堂」が、年明け以降の営業再開を目指して復旧工事を進めている。 食堂は新湊漁協女性部が運営する。2003年に新湊漁港内でオープンし、10年に現在地の漁港そばに移転した。新湊で毎朝水揚げされる旬の魚介類を使った刺し身定食が売りで、地元住民や観光客の人気を集めている。 元日の地震により漁港周辺は路面に段差や亀裂が生じた。食堂は建物が傾き、発災以来、休業を余儀なくされている。新湊漁協は復旧費の一部を支援する県の補助金を活用し、9月に工事を始めた。解体せずに店舗前のスペースにそのまま移動させる「曳家(ひきや)」工法を採用し、12月末までに完了させる。 女性部の尾山春枝部長は「再開を待ってくれている人に新鮮な魚料理を提供し、新湊の魚を広くPRしたい」と話している。 新湊漁協は12日、市の25年度予算編成に向けて要望書を提出した。新規1項目を含む全11項目で、漁船を修理する技術者の確保や育成支援などを盛り込んだ。