【インタビュー】コモを21年ぶりセリエA復帰へ導いたセスク・ファブレガスが語る…わずか半年で植え付けた勝者のメンタリティーとDNA | セリエA
【欧州・海外サッカーニュース】来シーズンのセリエA昇格を決めたコモを率いるセスク・ファブレガス が『DAZN(ダゾーン)イタリア』のインタビューで語ってくれた。 【動画】ユヴェントスがヴラホヴィッチ弾を守り切り3年ぶりコッパ・イタリア制覇!
コモは今シーズン、セリエBで首位パルマと3ポイント差の73ポイントを獲得し、準優勝の成績を残し、セリエD(イタリア4部)に所属した2019年からわずか5年で21年ぶりとなるセリエA復帰を決めた。そんなコモで昨夏に現役生活へ終止符を打ち、下部組織の指揮官を経て、トップチームを率いる元スペイン代表MFセスク・ファブレガス氏(ライセンスを保持していないため、名目上はアシスタントコーチ)が『ダゾーン・イタリア』の番組「Sunday Night Square」に出演した。 ファブレガス氏は、昨年7月からトップチームの暫定監督に昇格する昨年11月までU-19の指揮官を務めたが、自身にとって重要なステップだったと振り返る。 「指揮官として初めての仕事だったので、選手の前での話し方や戦略などさまざまなことを学ぶことができて、私にとって大切な経験だった。チームには自身の潜在能力を信じていない選手たちもいたが、毎試合で勝利するためのメンタリティーを作り出すことができた」 「トップチームでも同様の仕事をしたが、昇格自体は私自身も想像していなかったほどに早かった。そもそ も選手としての契約だって1年以上残していたからね。だが人生分からないものだよ。いまは指導者転身の決断を下したことを幸せに思っている」
コモで作り上げたDNA
現役時代のセスク・ファブレガスのことは誰もが知っているが、“ファブレガス監督”とは、どのような指揮官なのだろうか。 「私は自らインスピレーションを得ている。誰かを真似しているわけではなく、明確な自分のアイディアを持っている。まずはトレーニングに取り組むべきだ。それから全員に対して公平であるように努めている。最後まであきらめない勝者のチームへと変え、ある種のメンタリティーを植え付けたかった」 「クオリティや戦術は、ビデオで分析して誰でも語れるし、よりシンプルだ。だが勝者の強いメンタリティーを作り、全員が信じて同じ方向へ向かっていけるようにすることが一番重要だ。われわれは、コモのDNAを作り上げることができた。ヴェネツィアやパレルモ、クレモネーゼやパルマなどは、より完成していて強いチームだったが、われわれは半年で偉業を達成することができたんだ。非常に満足しているよ」 スペイン人指揮官は、チームマネージメントで最も簡単だったことと、最も難しかったことを問われると、自身の考えを語った。そのうえで、5バックで消極的な戦いをするチームが多いセリエBで、現代的なプレースタイルで結果を残したことに胸を張った。 「一番やりやすかったことは、昨シーズンに私自身もプレーしていたため、選手の多くを知っていたことだ。だからこそ、このプロジェクトを進めていくことを決断した。このチームは家族のようであり、選手たちを信頼できることが分かっていた」 「一番難しかったことは、私にとって初めての経験だったことだろうか。ある日は格下に負けたり、ある日は強豪に勝ったり、波があった。しかし多くのチームが5バックを採用する中で、コモとパルマ、カタンザーロが積極的なカルチョをして結果を出したことは良いことだ」 「4バックで高いディフェンスラインを敷き、多くのチームがやっているようなマンマークではなく、ゾーンディフェンスでプレーし、プレーの構造を変えられたことは重要だ。非常に賢い選手たちであることを証明できた」