老後の年金額は夫婦で「月15万円」になりそうです。節約すれば生活は問題ないでしょうか? 90歳まで生きるなら、年金以外でいくら必要になりますか?
65歳からは年金を受け取れますが、現役時代の収入と比べると低くなる場合が多いので老後の生活について不安に感じている人もいると思います。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算 今日では人生100年時代ともいわれており、令和4年の平均寿命が男性で81歳、女性で87歳を超える今、90歳以上の人も珍しくありません。それでは、90歳まで生きると仮定した場合に実際にかかる生活費はいくら必要なのでしょうか? そこで本記事では、年金を受け取れる65歳から90歳までの期間でかかる生活費がいくらなのかについて解説していきます。受け取れる年金との差額も紹介するので参考にしてください。
65歳以上の消費支出は23万円!
総務省の家計調査(2022年)によると、65歳以上の2人以上の世帯(無職世帯)では平均で「月23万8919円」が消費支出となっています。世帯主の年齢別で見てみると、65歳から69歳が月28万10円、70歳から74歳が月24万9589円、75歳以上が月20万5544円です。年齢が上がるにつれて支出が低くなっていくことがわかります。 これらの金額をもとに65歳から90歳までの生活費の総額を計算すると、65歳から69歳は1608万600円、70歳から74歳は1497万5340円、75歳から90歳が3699万7920円です。合計額は6805万3860円になります。 なお、この試算には税金や社会保険料などの非消費支出は含まれていません。ここで算出した生活費総額以上に支出があることを知っておきましょう。
年金が月15万円の夫婦は標準的な年金額以下
令和5年4月からの標準的な年金額は夫婦で月に22万4482円です。そのため、本事例のように夫婦で月に15万円の年金額しか受け取れない場合は、標準的な年金額よりも7万円ほど少なくなります。 月に15万円の年金収入の場合は年間で180万円です。90歳まで生きた場合に受け取れる年金額は4500万円になります。標準的な年金額の場合と比べると2234万4600円の差です。月に約7万円の差も25年間で大きな差になることがわかります。