老後の年金額は夫婦で「月15万円」になりそうです。節約すれば生活は問題ないでしょうか? 90歳まで生きるなら、年金以外でいくら必要になりますか?
年金以外で2300万円を準備する必要がある!
65歳以上の2人以上世帯は平均の消費支出が65歳から90歳までの期間で合計6805万3860円、本事例のように受け取れる年金額が月に15万円の夫婦の場合は、65歳から90歳までの期間に4500万円の年金額を受け取れます。両者を差し引くと2305万3860円のマイナスです。このことから約2300万円を年金以外で準備しておく必要があることがわかります。 また、標準的な年金額を受け取っている夫婦の場合は月額で22万4482円、年額で269万3784円を受け取れます。65歳から90歳まで受け取れる年金額は6734万4600円です。平均の消費支出は6805万3860円なので、70万9260円足りません。しかし、標準的な年金額を受け取れる夫婦であれば、必要な生活費の合計額と年金受給総額はほとんど変わらないともいえます。
現役時代から老後についての備えが重要
夫婦で月に15万円の年金額だと、平均的な生活費を考えた場合に約2300万円もマイナスになってしまうことがわかりました。生活費はあくまで平均の消費支出をもとにしているので、消費支出を下げることも可能でしょう。しかし、25年という長い期間生活することを考えると少なくとも約2300万円は必要になると考えられます。 また、標準的な年金額である月22万4482円を受け取れる夫婦でも、25年間で約70万円が足りない計算になります。もっとも、老後に必要になる支出は医療費や介護費など多岐にわたるので、さらに資金を準備することも必要でしょう。そのため、年金だけに頼らずに現役時代から老後の準備をしておくことが重要です。 出典 総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要 日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部