佐々木朗希獲り有力候補のパドレスに“お家騒動”が勃発 前オーナーの妻が球団経営権を巡って義兄弟を提訴
パドレスのオーナー一家で経営権を巡って“お家騒動”が勃発した。米スポーツ専門局「ESPN」など複数の米メディアが6日(日本時間7日)、前オーナーで故ピーター・サイドラー氏の妻・シールさんが、ピーター氏の兄弟であるロバート氏とマシュー氏の2人を「信託義務違反」や「詐欺」などで提訴したと報じた。 パドレスでは、23年11月にオーナーだったピーター氏(享年63)の死去。その後、24年12月21日にはピーター氏の長兄・ジョン氏のオーナー就任が発表されていた。ESPNによれば、シールさんはこの決定に対し、亡き夫の意思に反すると主張。ピーター氏の兄弟は「シールさんと子供たちの利益のために行動する」と約束していたが、ほごにされ、球団経営からは事実上排除されているとし、「私は球団の筆頭株主であり、唯一の受託者であるので、パドレスのコントロール・パーソン(経営責任者)に任命されることを臨んでいる」と求めているという。 訴状にはピーター氏が手書きで書き残したとされるメモも添付され、次期「コントロール・パーソン」の優先順位としてシールさんを最優先に挙げていることを指摘している。 また、訴状は現地メディア関係者らによって全文が公開された。その中には、ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指す佐々木朗希の名前もあり、「ピーター氏の球団ビジョンには、シールと子供たちが欠かせない存在だった。重要な役割を担い、選手補強など重要な側面に影響を与えてきた。それはマスコミによって文書化されるなど注目を集めており、たとえば、地元紙『サンディエゴ・ユニオン・トリビューン』のコラムでは『元会長の妻であるシール氏が、(ロウキ)ササキを口説こうとするパドレスチームの一員であるべきだ』と述べられている」と記されていた。 佐々木の新天地の決定は25年分の「国際ボーナスプール」が開始する15日以降で、交渉期限は23日(日本時間24日)まで。パドレスは移籍先の有力候補と目されているだけに、“お家騒動”の勃発による影響が懸念され、AP通信も「この訴訟は球団が佐々木朗希獲得を目指す時期に起こった」と指摘した。
報知新聞社