ジョアン・フェリックスのチェルシー復帰が決定! アトレティコからの完全移籍で7年契約締結
チェルシーは21日、アトレティコ・マドリードからポルトガル代表FWジョアン・フェリックスが完全移籍加入することを発表した。 【動画】J・フェリックスが“ホーム”へ! クラブからの発表によると、契約期間は2031年6月30日までの7年契約。移籍金は公表されていないものの、イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、ボーナスも含めた総額で4630万ポンド(約88億円)ほどの見込み。なお、移籍金は現地メディアによっても若干の隔たりがあり、『アスレティック』では4450万ポンド(約84億円)で追加オプションなしという条件で、売却条項が付随する可能性が指摘されている。 同日付で、チェルシーはイングランド代表MFコナー・ギャラガーのアトレティコ・マドリードへの売却が正式に決定。同選手に関しては8月初旬にはクラブ間および個人合意が報じられていたものの、この取り引きとは別でチェルシーが獲得に動いていたアトレティコ・マドリードのU-23スペイン代表FWサムエル・オモロディオンの移籍が土壇場で破談となったことで、アトレティコ・マドリードが財政規則の問題から加入の正式決定を後ろ倒しに。それでも、今回J・フェリックスの移籍がまとまったことにより、チェルシー側のJ・フェリックス獲得発表のおよそ2時間前にギャラガーのアトレティコ・マドリード加入が正式に明かされていた。 チェルシーへの完全移籍加入が決まり、J・フェリックスはクラブを通してコメントを発表。“古巣”への帰還を果たし、率直な心境を明かしている。 「チェルシーに戻ってこれて本当に嬉しい。新たなスタートを切るのが待ちきれないね。前にチェルシーでプレーしていた時から知っている選手が何人もいるし、彼らと再会できるのは喜ばしいことだよ」 「以前、ここで過ごした時間は忘れられないものだったし、友人や家族には、いつかプレミアリーグに戻ってみたいと話していたんだ。チェルシーでそれを実現できるのは最高の気分だし、また戻ってこられることにワクワクしている」 J・フェリックスは1999年11月10日生まれの現在24歳。ユース年代では国内の各クラブを渡り歩き、ベンフィカでトップチームデビューを飾ると、若くして国内屈指のアタッカーとして台頭。2019年夏にはクラブ史上最高額を更新する移籍金1億2000万ユーロ(現在のレートで約194億円)でアトレティコ・マドリードのへ完全移籍した。 アトレティコ・マドリード加入後の2シーズンは、足首のケガに悩まされながらも一定の出場機会を得ていたものの、2021年夏にフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンがバルセロナから帰還を果たすと、同選手の陰に隠れて出場機会が減少。ディエゴ・シメオネ監督のスタイルとの相性の悪さも仇となり、徐々に指揮官との確執も取り沙汰され、2022-23シーズン後半はチェルシーにレンタル移籍。公式戦20試合に出場して4ゴールを記録し、残留する可能性もあったが、マウリシオ・ポチェッティーノ前監督が希望しなかったため、レンタル移籍期間満了で退団していた。 2023-24シーズンはバルセロナにレンタル移籍し、公式戦44試合出場10ゴール6アシストを記録するなど、主力の一角として活躍。自身はバルセロナでのプレー継続を希望していたものの、実現することはなく、失意のまま今夏にアトレティコ・マドリードに帰還。プレシーズンでは逆境をはねのけて結果を残していたものの、時間にすると1年ぶり、シーズンにすると2季ぶりのチェルシー復帰が決定した。最終的に、アトレティコ・マドリードでは公式戦通算131試合出場34ゴール18アシストというスタッツを残した。 また、ベンフィカ時代の2019年6月にはポルトガル代表デビューも飾っており、これまでに国際Aマッチ通算41試合出場8ゴールを記録。FIFAワールドカップカタール2022に加えて、EUROも2大会連続で出場するなど、3度の主要な国際舞台を経験している。 今夏の移籍市場でチェルシーに新加入する選手は、完全移籍での獲得直後にレンタル移籍へ出た選手も含めると、J・フェリックスが9人目。ウルヴァーハンプトンから加わったポルトガル代表FWペドロ・ネト、レスターから加わったイングランド人MFキアナン・デューズバリー・ホールらともに、“復活”を目指すチェルシーに新たな風を吹かせる。
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