BMW/ミニ クーパー SE|ゴーカート感覚は健在。約10年ぶりとなる全面改良モデルにEV登場【石川真禧照の名車を利く】
電気自動車なので、暖気運転する必要もなく、走り出せる。
ミニ クーパーの室内は完全にデジタル化されていて、前席前の中央に直径240mmの円型のメーターがあり、この画面でエアコンからナビゲーションまで操作する。モーターの始動と終了はセンターパネルのトグルをキーのようにひねって行う。 小さなボディでキビキビ走るミニ クーパーだが、加速性能は0→100km/h加速は6秒台で、国産のガソリン車ならスポーツカーでもかなわないレベル。さらに走行モードが7パターンあり、スポーティな「GO-KART(ゴーカート)」モードでは、アクセルオンで野太い排気音が効果音として流れる。アクセルの反応も鋭くなり、文字どおり競技用のゴーカートを操っている痛快な気分を味わうことができる。ハンドルを持つ手首の少しの動きでも車は瞬時に向きを変える。乗り心地は1枚の板の上に座っているような硬さが直接伝わってくる。これもゴーカート感覚。街中でも十分にスポーツ感覚を味わえる。 街中を走行しての電費だが、6km/kwh台が標準的電費だったので、この値は良いほうだ。充電は自宅(3kw)にて、1時間で約4%だった。10時間充電すれば40%位充電できる。150km以上は走ることができる計算なので、1回の家庭充電で十分に走れるはずだ。 街乗りでもちょっとしたスポーツ気分を味わいたい。かつて「ボーイズレーサー」と呼ばれていた小型でおしゃれな車があった。新型ミニ クーパーEVを現代のボーイズレーサーと呼びたい。 ・BMW/ミニ クーパー SE 全長×全幅×全高3860×1755×1460mm ホイールベース2525mm 車両重量1640kg モーター交流同期 65.0kw 最高出力218ps/7000rpm 最大トルク330Nm/1000~4500rpm 駆動形式前輪駆動 一充電走行距離446km(WLTC) 使用燃料/容量リチウムイオン電池/54.2kwh ミッション形式電気式無段 サスペンション形式前:ストラット式/後:マルチリンク式 ブレーキ形式前:ベンチレーテッドディスク 後:ベンチレーテッドディスク 乗員定員4名 車両価格(税込)531万円 問い合わせ先 0120-3298-14 文/石川真禧照(自動車生活探険家) 20代で自動車評論の世界に入り、年間200台以上の自動車に試乗すること半世紀。日常生活と自動車との関わりを考えた評価、評論を得意とする。 撮影/萩原文博
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