『ドラクエ3』リメイク版に絶賛と酷評のなぜ、中年ゲーマーが力説する「全世代に愛されるべき魅力」とは?
1988年に発売され社会現象を巻き起こしたゲーム『ドラゴンクエストIII』(以下『ドラクエ3』)のリメイクである『HD-2D版』が11月14日より発売された。プラットフォーム(ゲームハード)はニンテンドースイッチ、プレステ5、Xbox、STEAM、Windowsと複数種用意されていて、幅広いユーザーに遊んでもらうべく挑んだ開発・販売元のスクウェア・エニックスの意気込みがうかがえる。かつての少年少女であった今のアラフォーの期待に応え、当時を知らない若者層の心をつかむのか。その賛否は?(フリーライター 武藤弘樹) ● 伝説的RPGのリメイク セールスは好調も絶賛から酷評まで ゲーム史の中でも神格化されているようなタイトルだから、スクエニの手厚い姿勢も納得である。 だが、人気作品のリメイクとなれば、これはゲームに限らずマンガがそうだが、反響は100%絶賛ということには決してならない。人気があるほど多くの原作ファンがいるし、またファンたちの思い入れも深くなるわけで、原作人気の高さはリメイク作品にとって、そのまま向かい風の強さにもなる。 さらに『ドラクエ3』はこれまでにスーパーファミコン、スマホアプリ、PS4・3DSなどで何度もリメイクされてきていて、特にスーファミ版(1996年)は評価が高かったから、今回の『HD-2D版 ドラクエ3』は比較される優れた作品が複数あった。 で、発売から1週間、今入ったホヤホヤの情報によると、週間推定販売本数は82万本とのことで、かなり順調である(ファミ通調べ)。 セールス的には好調な『HD-2D版 ドラクエ3』だが、プレイの感想は絶賛から酷評まで幅広く聞こえてきている。 ネットや知人などのソースを頼って無数の感想を漁っているうちに、多くの人が共通しているHD-2D版の良いところと不満なところや、「なぜそこまで評価が分かれるのか」がなんとなく見えてきた。