大の里は琴勝峰（左）を押し出しで破る（撮影・小沢裕）

＜大相撲秋場所＞◇11日目◇18日◇東京・両国国技館 　全勝の関脇大の里（24＝二所ノ関）が、西前頭4枚目の琴勝峰（25＝佐渡ケ嶽）を押し出して、単独トップ堅守の11連勝とした。後続との星の差2つは変わらず。また大関昇進の目安にも、残り4日で1勝と王手をかけた。 　一人横綱の照ノ富士（32＝伊勢ケ浜）が休場する中、出場する力士の中で番付最上位で在位4場所目の大関琴桜（26＝佐渡ケ嶽）は、結びの一番で小結大栄翔（30＝追手風）と対戦。攻め続けながら突ききれず、最後は正面土俵に押し出され4敗目。勝ち越しはお預けとなった。 　一方、6日目までに4敗を喫し、優勝争いから早々に後退した大関豊昇龍（25＝立浪）も、宇良（32＝木瀬）に押し込まれ送り出しで黒星。連勝は4で止まり5敗目（6勝）を喫し優勝の可能性が消えた。 　貴景勝（28＝常盤山）が途中休場したため3人が出場している残る関脇陣は、2敗の霧島（28＝音羽山）と既に負け越しが決まっている3場所連続在位の阿炎（30＝錣山）が直接対決。はたき込みで霧島が勝って2敗を守った。 　大関昇進への足場固めの場所にしたい小結平戸海（24＝境川）は、熱海富士（22＝伊勢ケ浜）に寄り切られて5敗目。2場所連続2ケタ勝利には、負けられない状況となった。 　2差ながら優勝争いの2番手につける2敗の若隆景（29＝荒汐）と錦木（34＝伊勢ノ海）は、前半戦最後の一番で直接対決。優勝争いの生き残りをかけた一番は、錦木が逆転の小手投げで制し、2敗（9勝）を守った。12日目は錦木が小結大栄翔、3敗の若隆景は関脇大の里戦が、それぞれ組まれた。 　同じく2敗の高安（34＝田子ノ浦）は、3敗の遠藤（33＝追手風）に突っ張りを繰り出し、突き出しで快勝。9勝目を挙げた。遠藤の勝ち越しは12日目以降にお預けとなった。 　先場所、最終盤まで優勝争いに加わった美ノ海（31＝木瀬）は、狼雅（25＝二子山）に押し出されて今場所初の連敗で5敗目（6勝）を喫した。 　苦しい土俵が続いている新入幕コンビは、この日の土俵で直接対決。日体大の1学年先輩で東前頭16枚目の白熊（25＝二所ノ関）が、西前頭14枚目の阿武剋（24＝阿武松）を寄り切って、両者4勝7敗となった。 　11日目を終え、全勝は大の里。後続は星の差2つで2敗の霧島、錦木、高安の3人が続く。 　▽全勝　大の里 　▽2敗　霧島、錦木、高安