【チャンピオンズC】5枠に風が吹いている!狙い澄ましたローテーション&「びゃんびゃん走る」馬
[GⅠチャンピオンズカップ=2024年12月1日(日曜)3歳上、中京競馬場・ダート1800メートル] チャンピオンズCは5枠の両馬がアツい。まずはアーテルアストレア(牝5・橋口)。中京ダート1800メートルを得意(4勝)にしていることばかり注目されているが、忘れてはならないのがローテーションだ。昨秋は大井のレディスプレリュード(1着)の後、JBCレディスクラシック(3着)を使って当レースに参戦し9着。今年は同じくレディスプレリュード(3)から始動したが、JBCレディスクラシックをパスしているのだ。今週アップされた東スポ競馬Webの「記者メモ」には橋口調教師のこんなコメントが載っている。 「昨年はJBCレディスクラシックをピークに持っていった後の一戦で維持する感じでやっていましたが、今回は馬体が増えているのに締まって見えて成長してくれましたね」 つまり、今年は体調の矢印が横ではなく上向き。舞台適性を生かすため目一杯に仕上げてきているのが伝わってくる。しかも、橋口師はこうも言っている。 「JBCレディスクラシックなら届いていなかったと思う」 佐賀で行われた今年のJBCレディスクラシックはアンモシエラが4馬身差の逃げ切り。差し脚質のアーテルアストレアが出走していても厳しい結果になっていた可能性が高い。そう考えるとますます〝パスして大正解〟であり、陣営にとっては〝いい風〟が吹いていると言える。勝負事では大事なことだ。
良血の伏兵も虎視眈々
黄色帽のもう1頭、テーオードレフォン(牡5・梅田)も面白い。前走の福島民友Cをノーステッキで勝った後、梅田調教師は「まだまだ良くなるぞ」と担当記者に話したという。エスポワールシチーの半弟という血統背景だけにさらなる成長が見込めるわけで、極めつけは別の記者が聞いた前走の鞍上・丸山の言葉。 「びゃんびゃん走るよ」 独特の表現だが、能力を示すのには十分すぎる。ちなみにテーオードレフォンは先週までは除外対象だったが、回避馬が続出したことで出走が可能になった。すなわち、ツキあり――これも勝負事では大事なこと。戦前の評価は決して高くない2頭だが、ノーマークは早計だ。
東スポ競馬編集部