館山市と千葉大の研究所が大地震に備え活動訓練(千葉県)
館山市と千葉大学災害治療学研究所は9月28日、道の駅グリーンファーム館山で「大規模地震時医療活動訓練in館山」を実施した。衛星通信機能のある電力自給型コンテナなどを使い、有効性を検証した。 今年1月1日に発生した能登半島地震がきっかけ。房総半島の先端にある館山市は、将来の発生が危惧されている南海トラフ地震、首都直下地震などの際には、道路の寸断をはじめ停電や断水、人的被害といった能登半島地震と同様な被害が発生することが懸念されている。 そのような状況の中、訓練は市と同研究所が8月30日に締結した「防災に係る連携と協力に関する協定」に基づき行われた。 会場には衛星通信機能が備わったトレーラー型とコンテナ型の2種類の診療室が運び込まれた。その内のコンテナ型の診療室は太陽光や風力での発電機能があり、水の浄化装置も備えており、京都府などの会社数社で協力して開発した。 訓練では、衛星回線を使ってマイナポータルへアクセスし、医療情報を取得。千葉大の専門医につなぎ、診察や治療の指示を受けた。 災害治療学研究所の田中知明所長は「実践的な訓練ができたことをうれしく思う。引き続き関係機関と連携を強化し、災害に強いまちづくりをしていきたい」と講評した。