追悼『ぐりとぐら』から『子どもはみんな問題児。』まで。中川李枝子さんがわたしたちに遺してくれたもの
「子どもにおもしろい本は、大人にもおもしろい」~世代を問わず愛されている作品をもう一度親子で楽しんで
中川さんの訃報に際し、日本中の図書館や書店が感謝をこめ、コーナーに中川さんの作品を並べました。その表紙のどれもが懐かしく、親子が、ご夫婦が、子どもたちが…と足を止め、本を手に楽しそうに言葉を交わしていました。何より、子どもの本棚には珍しい、働き盛りの男性の姿が多く見受けられたのも印象的です。 中川さんは『子どもはみんな問題児』の中でこんなことも仰っていました。「本は子どもと一緒に読むもの。『読み聞かせ』ではなく、子どもと一緒に読む」「くだらないものを読むのは時間の無駄です」「子どもにおもしろい本は、大人にもおもしろい」。 読書の秋、中川さんの遺された作品をもう一度、お子さんと一緒に楽しんでみませんか? 【児玉ひろ美|読書アドバイザー】 公立図書館司書とJPIC読書アドバイザーのふたつの立場から子どもの読書推進活動を展開。幼稚園・保育園から中学生まで、お話し会やブックトークの実践とともに、成人への講座や講演を行う。近年は大学にて児童文化財としての絵本の魅力を学生に伝えている。鎌倉女子大学非常勤講師など、幅広く活躍。著書に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』『子どもを育てる0歳・1歳・2歳児にぴったりの絵本』(共に小学館)がある
文・構成/HugKum編集部