柄本佑の道長の色気、吉高由里子のまひろの魅力…『光る君へ』最終回で振り返るあのシーン
道長が栄華を極めたあの場面も
「この世をば……」の歌を詠み、光り輝く道長と、それを見つめるまひろ(第44回『望月の夜』より) 孫である後一条天皇の摂政となり、名実ともに国の頂点に立った道長。その後、三つの后の地位も自身の娘たちが占めることになり、土御門殿で祝いの宴が催された夜に、望月(満月)を見上げながら、道長が大勢の公卿たちの前で「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも 無しと思へば」というあの有名な歌を詠む。 ◆まさに、人生の絶頂を極めた道長の喜び、高揚感が伝わってきた。宴が始まった頃から、そろそろか、来るぞ来るぞ、と待ち構えていました。しかも、放映日の前の日の11月16日は、実際に藤原道長が見ていた望月と同じ月の形が見られるということで、これを見て詠んだのか、と前の日から気分が盛り上がりました。(50代 男性) ◆見上げた光輝く月の後に、かつて廃屋の抜け落ちた天井から降り注がれた月の雫のシーンが出て、ああ! これはまひろと道長が初めて結ばれた夜にまひろが見たのと同じ月、キラキラ光る月の雫に囲まれた道長の神々しさは、まひろにとってあの時と同じなんだー! と感じられて、こみ上げてくるものがありました。道長がそっとまひろに目を向け、その様子を潤んだ目で見つめるまひろ。やっぱりまひろにとっての“光る君”は、道長なのね、と確信したシーンでした」(40代 女性) ◆栄華を極めた道長を見つめるまひろの瞳が潤んでいて、この人はここまで上りつめたのだな、本当に遠い方になってしまったのだな、としみじみとしている感じがあって、豪華なのになんだか切ないシーンで忘れられません。最高位を得た者は、後は下るしかない……美しくもそんな無情を感じた場面でした。(50代 女性) 終盤のクライマックスとして“望月の歌”が登場し、感動的だったということで、このシーンを“神回”に挙げた人は多かった。演出を担当したディレクターが後日、NHKの『あさイチ』でも語っていたが、このキラキラした光(銀粉だそうだ)は、まひろ以外の人には見えていないという設定。ソウルメイトの二人をつなぐのは、運命の糸ではなく、光る君だから「光」なのか!?