【テストレポート】燃料電池がピックアップトラックをクリーンなクルマにする プロトタイプのトヨタ ハイラックスF-Cellで初ドライブ
H2ハイラックスはディーゼルバージョンよりわずかに重い
比較のために直前に運転したディーゼル「ハイラックス」よりわずかに重いが、水素ピックアップはより軽快な印象だ。もちろん、事実上の電気自動車であり、トルクは300Nmと地味だが、すぐに使える。アクセルを踏み込むと、このテクノロジーは「ミーン!」という漫画のロードランナーのキャラクターを彷彿とさせる短い音で反応し、その後リニアに速度を上げ、一定速度になるとほとんど無音になる。
182馬力の出力は十分すぎるほどで、モンスターバッテリーの重量を背負う必要はない。砂地や新雪、泥の上では、「ジムニー」や「パンダ4×4」が重いオフローダーよりも優れていることが多いのはそのためだ。
プロトタイプはすでに40cmの深さまで浸水可能
シリーズと同様、水素ハイラックスにも鋼鉄製のアンダーライドガードが装備され、岩場や石、ケーブルをむしり取るような荒れた植物から技術を守っている。地上高は23cmから19cmに縮小され、シリーズバージョンではさらに改善されるはずだ。この事実上の電気自動車でディーゼルの水深700mmを達成するには、技術のカプセル化が必要だ。プロトタイプは、40mの水深での最初のテストをクリアした。
車はすでに信頼できるものになっているが、量産開始の時期はまだ決まっていない。未解決の問題は、水素ステーションはドイツ全土で85ヶ所しかないことだ。「ハイラックス」は「ミライ」と同じく700バールで水素を貯蔵するが、商用車では350バールが標準だ。
Rolf Klein