攻守で貢献続く東海大相模の黒子役…右を堅実に支え、左の盟友を活かすSB森安南翔は夢の国立へ「楽しむだけ」
[1.4 選手権準々決勝 明秀日立高 1-2 東海大相模高 U等々力] 明秀日立が強度の高いプレッシングを繰り出しす中、冷静なパスワークでいなして主導権を握り、国立4強への切符を掴んだ初出場の東海大相模高。就任14年目の有馬信二監督のもとで積み上げてきたポゼッションスタイルにおいて、黒子役ながらも着実な存在感を見せているのが右SBのDF森安南翔(3年=横須賀シーガルズFC)だ。 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 自らの強みを「小柄だけど出足の良さ、球際では負けられない。あとはボールを持った時に奪われないところ」と語るように、守備ではこぼれ球に出足良くアプローチをする場面が目立ち、攻撃でもドイツ代表DFフィリップ・ラームを参考にしているというポジショニングと足元の技術でビルドアップを牽引。明秀日立戦では「1枚剥がせれば数的優位を作れる。今日はいい感じに剥がせたと思う」という相手のマークを剥がすドリブルでも脅威になった。 今大会では左サイドバックのDF佐藤碧(3年=横須賀シーガルズFC)がロングスローと左足キック、そして初戦・草津東戦の劇的決勝ゴールで絶大なインパクトを残しているが、森安にとっては中学時代からのチームメート。「確かに碧のロングスローは武器だと思う」と微笑みつつ、「逆サイドの自分も注目してほしいなとは思いますね」と冗談めかす。 たしかに右サイド起点で左に大きく振るサイドチェンジも含め、佐藤のストロングポイントを活かせるのも右サイドの連係あってこそだ。その中で「冷静なところは自分の売りだと思う」と堅実ながらも効果的なプレーを続ける森安は「碧には前にガツガツ行ってもらって、そこが彼の良さだと思うし、こっちのサイドはボールを落ち着かせて東海大相模らしいサッカーができれば。そこがいま良い感じになっている」と左右のバランスに手応えをにじませた。 そんな森安はシーズン序盤こそ主力の立場ではなかったというが、いまや堂々のレギュラー。「最初はレギュラーじゃなくて悔しい思いをしたけど、自分の強みを理解して、少しずつ披露していくことで監督の信頼を得られた」。シーズン途中からは副キャプテンも任され、ピッチ外でも欠かせない存在となっている。 そうして掴んだ聖地・国立競技場への切符。フル出場で勝利に貢献したここまでの3連勝を通じて「どんどん試合をこなすにつれて緊張も解けてきて、自分たちのサッカーができると思うので自信を持ってやるだけ」と充実感を口にする背番号15はさらなる高みも見据えつつ、準決勝・流通経済大柏戦に向けて「高校生の夢の舞台だと思うので楽しむだけですね。相手も流経で力もあるのはわかっているんで、あとはどれだけ楽しんでやれるか。自分たちらしいサッカーができれば」と意気込んでいた。