「未来の韓国大統領候補」与野党の若手議員2人に聞く 対日関係、国内政治はどうなる ソウル特派員発
--学生時代にボウリング選手として全国制覇するなど異色の経歴を持つ
「韓国では多くの学校に一つずつ球技種目が設定されていて、たまたま私の学校がボウリングだった。中学・高校で専門的に活動し、大学でも体育教師を目指して勉強した。当時は政治の道に進む考えはなかった」
--政治に関心を持ったきっかけは
「大学生の時、ろうそくを手に抗議集会に参加し、朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾罷免を実現させた『ろうそく革命』を直接経験して政治に関心を持った。大学には学業に集中できる学生がいる半面、私のように工場の日雇い労働で金を稼がなければならない人もいた。平等な社会を重視する進歩(革新)に魅力を感じ、共に民主党に入党した」
「政治活動では食べていけないので、大学卒業後、学校の近くで食堂経営もしていた。夜はビアホール営業で唐揚げもたくさん揚げて。国会では、自営業者を代弁する活動にも取り組んできた」
--進歩陣営では、1980年代の民主化を主導した学生運動出身者が中心勢力となって久しい
「いまだに『独裁と闘う民主化勢力』という大仰な話にとらわれている部分があり、市民が肌で感じられる政策に関する話が少ないと反省している。今回の総選挙を通じ、学生運動出身の『運動圏』と呼ばれる議員は党内でかなり減った。今後は政策の話を多く示せるのではないか」
--5月に竹島(島根県隠岐の島町)を訪れ領有権を主張した。日本に厳しい立場を取る党内でも特に「対日強硬派」と評されるが
「独島(トクト、竹島の韓国側表記)訪問は韓日関係の問題ではなく、われわれの固有の領土であるという立場から繰り返し行ってきた。ただ、『対日強硬派』というのは事実と異なる。われわれの世代で日本を嫌いな韓国人はほとんどいないし、私も何度も日本を旅行し、日本食が大好きだ。尹錫悦政権の『対日屈従外交』を批判するのはただ、対等な主権国としての対応を求めるものだ。誤解しないでほしい」