「未来の韓国大統領候補」与野党の若手議員2人に聞く 対日関係、国内政治はどうなる ソウル特派員発
「ソウル大法学部に在学当時、体育教育専攻の学生に一人混じってラグビー部員として活動し、東大ラグビー部とも交流戦をした。(体育専攻の学生がいない)東大がわれわれより強いことに驚いた」
--日韓の関係改善をどう進める
「まずは軍事協力の強化だ。北朝鮮問題ではヒューミント(ヒューマン・インテリジェンス=人的情報収集)にたけた韓国と、人工衛星などを活用したシギント(シグナル・インテリジェンス=電波情報収集)が強みの日本の連携で効果が望める」
「その上で、両国間の労働力の移動自由化を促進することが重要だ。経済交流が活性化し、友人・家族が相手国にいるという状況になれば紛争が減ることは欧州でも実証されている」
--日韓共通の課題である少子化問題をどう解決する
「少子化の原因は複合的だが、韓国で核となるのは住宅問題だ。家を保有してこそ安定を感じられる国民性がある。高齢者の福祉政策が不十分な中で、不動産を担保に生活資金を得るのが老後を保障する唯一の手段にもなっており、住宅供給の安定が喫緊の課題となる」
--韓国社会をどう変えたいか
「法学部を出たら弁護士になる、大学を出たら一流企業に就職する。韓国は決まった道から外れることが恥ずかしいとされ、多様な人材を育成するのが難しかった。社会の視線にとらわれずおのおのが自分だけのキャリアを築ける社会に変えるため、労働市場や住居の安定など最低限のセーフティーネットを政治が提供しなければならない」
「私は、国民の健康が政治の最も重要なテーマになるよう、時代を変える政治家になりたい。治療中心に設計されている保健政策を食事や運動を通じた予防中心に転換する。10年以内にやり遂げたい」
■「日韓懸案、徹夜で議論したい」
革新系最大野党「共に民主党」田溶冀議員(32)
◇チョン・ヨンギ=1991年生まれ、当選2回の現役最年少議員。前期国会では兵役勤務の環境改善など若者の関心が高い分野で法改正を主導した