【インタビュー後半】元なでしこジャパン、川澄奈穂美選手に聞く! パリ五輪で注目の女子サッカー選手は
2008年に女子サッカープロ選手としてのキャリアがスタートし、現在はアルビレックス新潟レディースで活躍する川澄奈穂美選手。 【写真】伝説のロンドン五輪ほか、川澄選手の歩みを振り返り 日の丸を背負ってメダルを獲得した時のことなど、日本の女子サッカーの進化とともにキャリアを積む一方で、今年からJFA理事に就任。パリオリンピックで注目の選手についてもお話をうかがいました。
──間もなく開催のパリオリンピックで、川澄選手が注目する選手は? 川澄:今季、WEリーグ得点王となった清家貴子選手。今、大成長株だと思いますし、海外移籍を決めた彼女がWEリーグから羽ばたいて、世界でどれだけ活躍してくれるだろうという期待感はすごくあります。 今季の対戦で印象に残っているのが、失点したシーンで一瞬の隙を突かれたというか、たぶん他の選手であれば失点しなくて済んだんだろうなっていうところで、結局やっぱり、清家選手の個の力ですよね。はがされて、今だ!っていう瞬間のパワーの出し方がさすがでした。 イタリアの1部リーグ、ASローマに所属する熊谷紗希選手はロンドンオリンピックのメンバーで、2011年FIFA女子ワールドカップの優勝メンバーなんですが、当時のメンバーのなかでは唯一、今も代表に残ってる選手です。彼女の歩んできたキャリアはすばらしいものがあって、今も代表で活躍してるっていうのは本当にすごいこと。そういう選手にこそ、もう一度、世界の舞台で輝いてほしいと願っています。 (写真)サッカーはつらいこと、苦しいことがつきものだけれど、それを凌駕するほどの楽しさや嬉しさがあるという。現役選手でいる限り闘いは常に続くが、闘いのない人生はもはや考えられないのかもしれない。
──今後のキャリアプランはどう考えていますか? 川澄:アメリカの選手はサッカー以外の、全く別の職業で活躍してる人がいて、それがすごく衝撃的だったんです。それこそ現役のうちから、ドクターや弁護士、獣医になるっていう人だったり、それが普通の感覚なんです。アメリカに行くまではサッカー選手が弁護士になるなんて考えたことがなかったので、そこは見識が広がったっていう感覚はありますね。 私は今、とにかくサッカーが楽しすぎるから、サッカー以外のキャリアは考えられなくて(笑)。サッカーは本質的に闘いのスポーツ。元々サッカーが好きで始めたことですが、勝つことが楽しくて、嬉しいので、「楽しい」しかないサッカーをこれからも長く続けたいですね。 (写真)2011年FIFA女子ワールドカップの決勝戦で行われたPKでのワンシーン。アメリカを下し、優勝に輝いた。背番号4番が熊谷選手、9番が川澄選手。熊谷選手は今回のパリオリンピックでキャプテンを務める。
私は今、とにかくサッカーが楽しすぎるから、サッカー以外のキャリアは考えられなくて(笑)。サッカーは本質的に闘いのスポーツ。元々サッカーが好きで始めたことですが、勝つことが楽しくて、嬉しいので、「楽しい」しかないサッカーをこれからも長く続けたいですね。 (写真)アルビレックス新潟レディースに加入当初から、すぐになじむことができたという川澄選手。「キャリアの長い選手からインスパイアされることもありますし、ルーキーから学ぶことも。プロサッカー選手として、ひとりひとりから刺激を受けますね」とチームの強みを教えてくれた。
Hakata Nobuko