Web3ゲーム普及の壁は? 大手がやるべきことは?【JBW Summit at IVS Crypto】
大手としてやるべきことは?
畑:ユーティリティとトークノミクスのバランスをどう作れるか。最初はNFTをまず知ってもらう、触ってもらうことにフォーカスしてプロダクトを作ったが、それでもやはり価値がつくのではないかと考える人たちが入ってくる。そのバランスを探しながら、針に糸を通すような仕事を続けていくことが必要ではないか。 金友:UXデザイン、もうそれしかないと思う。Web3、NFTという言葉は必要なくて、体験ベースで何が新しくて、何が面白いかが重要。結果的にNFTやWeb3が手段として使われることがあるだろうが、大切なのは、NFTで何ができるのか、今までの生活がどう豊かになるのかということだ。 田中:これからやるべきことは山ほどあって、さまざまな不確実性に対処することは1社では限界がある。UXとか、開発の安定性などは、一緒にやっていくことが突破口になるのではないか。
Web3ゲーム、ブロックチェーンゲームが日本で本格的に普及する時期、必要なものは?
畑:普及するタイミングについてはよく考えるが、今でもできると思っている。最近リリースした「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」はパブリックチェーンを使っている。チェーン上にデータが全部記録されていて、誰でもトランザクションを見られるし、誰が何を持っているかがわかる。それらを利用してコンテンツが拡張でき、お客様自身がサービスを作ったり、遊びを作ったりできる。そういうムーブメントを作りたい。今までのゲームが絶対できなかったことで、拡張性のあるコンテンツを出していくことが重要。ブロックチェーンらしさを出していきたい。 金友:IPだと思う。既存のIPはもちろん、新しいIPが出てくることも必要。ソーシャルゲームが出始めたときも、新しいIPが生まれてきた。新しいIPとは、すなわた新しいファンが生まれること。新しいファンをいかに作れるかが重要だ。 田中:日本のゲーマーが皆、Web3ゲームをプレイする時期は正直わからないが、グローバルで見たときには、局所的な盛り上がりはもう存在している。兆しはすでにある。その意味では、3年以内ぐらいには、何かが出てきているのではないか。 ● なお、CoinDesk JAPANを運営するN.Avenue株式会社は、7月5日・6日に一般社団法人JapanBlockchainWeekと「JBW Summit at IVS Crypto」を共催。また、7月31日まで続く「Japan Blockchain Week」のメイン・メディアパートナーを務める。 |文・写真:増田隆幸
CoinDesk Japan 編集部