日本時代建設の旧宿舎を修復 文化施設の魅力向上へ 台湾・雲林で起工式
(雲林中央社)中部・雲林県の歴史建築に登録されている同県斗六市の「警察局旧宿舍群」で日本統治時代に建設された木造建築2棟が修復されることになり、起工式が2日、行われた。同宿舎群はすでに文化施設「雲中街文創集落」として再利用されており、2棟の修復、活用によって観光スポットとしての魅力向上を図る。 同宿舎群は2014年7月に歴史建築に登録され、修復工事を経て16年から文化施設として活用されている。敷地面積は約2484坪。今回の工事では2000万台湾元(約9200万円)を投じ、雲中街にある3号、5号宿舎を修復する。来年末までの工事完了を目指す。 起工式に出席した張麗善(ちょうれいぜん)県長は、雲中街文創集落は斗六旧市街地の中心に位置し、斗六を知ってもらう最初の入口でもあると紹介。工事完了後には運営を外部に委託するなどの形で活性化させ、同集落によってさらなる経済効果を生み出したい考えを示した。 修復を手掛ける建築家の吉申君さんによれば、工事では元の姿を保つことを原則とし、床の間など日式宿舎の特色を復元するという。 (姜宜菁/編集:名切千絵)