【まとめ】トム・クルーズ映画15選!
会ったことのない兄弟が心を通わせていく!『レインマン』
血のつながった兄弟となれば、どこかしら似ている部分がある。しかし映画で、兄弟を主人公にした場合、性格も含めて何から何まで“真逆”ということが多いかも。その典型的な例を挙げるなら『レインマン』ではないか。高級外車のディーラーで、見るからにモテ男のチャーリーに、父の訃報が届く。故郷に戻ったチャーリーは、300万ドルという多額の遺産が、会ったこともない兄のレイモンドに渡ると知って愕然。自閉症で施設に入っているレイモンドを連れ出したチャーリーは、LAに戻り、父の遺産を手にしようと画策する。 一度も会ったことのない兄弟ということで、血は繋がっていても育った環境が別だと、こんなに何もかも違うのか……と、本作は実感させる。最初はコミュニケーションも不可能だった2人が、旅を通して心を通わせる展開は、予想どおりとはいえ、絶妙なエピソードの積み重ねでシンプルに感動。トム・クルーズは当時、『トップガン』などでハリウッドのトップスターに立ったばかり。その勢いと、がむしゃらなムードがチャーリー役にぴたりとハマったうえ、本作は彼の新たな才能を開花させた。一方のダスティン・ホフマンは、自閉症のレイモンド役で、過剰さに陥らないギリギリラインで演技巧者ぶりを披露。ホフマンの主演男優賞のほか、アカデミー賞では作品賞など4冠に輝いた。
演技派ぶりを披露!『7月4日に生まれて』
ベトナム戦争に志願して現地で地獄を見たロン・コーヴィックの同名自伝小説を、自身もベトナム帰還兵のオリヴァー・ストーンが映画化。7月4日のアメリカ独立記念日に生まれ、愛国心あふれる青年に育ったロンをトム・クルーズが演じるのだが、ここにいるのはスターのトムではなく、泥にまみれパニックになりぶざまな姿をさらす哀れな男だ。意気揚々と海兵隊に入隊して前線で戦ったものの下半身不随になって帰還。すると社会は反戦ムード一色で周囲は自分を腫れ物に触るように扱う。自分は国のために行って一生自分の足で歩けないカラダになったのに……。今もベトナムで必死に仲間が戦っているのに……。“間違った戦争”に従軍していたのだと悟るロンのもどかしい想いが痛切だ。 ロン役を演じるために約1年間、車イスで生活したほど渾身の演技を見せたトムは見事、本作でゴールデングローブ賞を受賞した。ちなみにトムは前日の7月3日生まれである。