保険業界の個人情報漏洩は「厳正に対処」 加藤勝信財務・金融相インタビュー
加藤勝信財務・金融担当相は7日、産経新聞などの就任インタビューに応じ、保険業界で相次ぐ個人情報漏洩問題について、事実関係の確認を進めたうえで、厳正に対処する方針を示した。「経済あっての財政」の考えの下、デフレ脱却を確実に実現するための経済財政運営に全力をあげる意向も示した。主な一問一答は以下の通り。 【石破新内閣の顔ぶれ】俳優、配管工、元刺客…異色の経歴持つ閣僚も ――保険業界で個人情報漏洩が続いている 「契約者情報の漏洩が発生していることは遺憾な事態だ。大手損害保険4社からは報告徴求に基づく報告書の提出を受けており、現在精査している。生命保険についても実態把握を進めている。検証を通じて明らかになった内容に応じて、法令順守や契約者保護の観点から厳正に対処する」 ――自民党総裁選で訴えた所得倍増への取り組みは 「すでにある賃上げ税制を活用していくことが大事だ。大企業から中小企業への発注についても、物件費や人件費の上昇が価格転嫁されることが重要だ。省力化投資なども支援していく。これらを通じて、物価上昇を上回る賃上げを実現していきたい」 ――財政健全化目標についての考えは 「『経済あっての財政』との基本的な考え方の下で、物価高で苦しむ方への支援や、デフレ脱却を確かにする成長戦略を進め、成長と分配の好循環が実現できる経済をつくる。財政の健全性を示す国と地方の基礎的財政収支（プライマリーバランス）の令和7年度の黒字化目標も念頭に、歳出改革にも取り組む」 ――就任の記者会見で日銀と市場のコミュニケーションについて言及された 「市場とのきちんとしたコミュニケーションはぜひお願いしたい。デフレからの脱却に向けて、政府も努力をし、日銀においても適切な金融政策運営がなされることを期待したい」 ――新政権が重視する地方創生にどう取り組むか 「地域で活動する事業者を知っているのは地域の金融機関だ。役割は非常に大きい。物価上昇、人手不足などの問題がある中、単なる資金繰りだけではなく、事業再生など付加価値の高い支援をしていくことも必要だ」（永田岳彦）
