絶対王者ユベントスが抱える大きな「困難」の裏側【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
常に用意周到だった王者がCF獲得をめぐり右往左往
政的な制約があるとはいえ、パラティチCFO(右端)はチーム強化で失態が続く。すでにアニェッリ会長(左端)の信頼を失ったとの声も。(C) Getty Images
絶対王者のユベントスが大きな困難に直面している。赤字が増えた財政面、不可解な監督人事、そしてメルカートでのドタバタ劇と、クラブレベルでかつてないほどの失策を続けているのだ。チームにも影を落としかねない。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2020年10月15日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― 過去10年間で初めて、ユベントスが明らかな困難に直面している。チーム固めに苦戦しているアンドレア・ピルロ新監督の試行錯誤は、開幕当初だけに仕方がないだろう。問題はそれよりもむしろピッチ外、クラブのレベルにある。 つい先日承認された2019-2020シーズン度の決算は、9000万ユーロ(約112億5000万円)近い赤字。2018年夏のクリスチアーノ・ロナウド獲得コストは、毎年の減価償却費として今も
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