岡崎友紀「特選」に選ばれた絵を先生が無かったことにしたために自信を失い…「自分への評価を正しく得られない時、心は傷つく」
◆心の傷 どうせ私なんか……という思いは、子供の時のトラウマが元になっている気がします。 自分への評価を正しく得られない時、心は傷つきます。 私の絵への評価を闇に葬った担任の教師は、自分が上手いと思う子の絵が選ばれなかったことで、その少年が傷つかないように配慮したつもりだったのでしょう。 しかしその結果、区の審査員たちに認められた絵を描いた子供に対して、その事実は誰にも言ってはいけないと強要したのです。 命令通り、誰にも言いませんでした。 でも、どうして内緒にしなければいけないのかがわからないままで、とても悲しかったし、深く傷つきました。 いただいた賞状も、描いた絵も、なんの意味もないものに思えて、飾ることもなく、二度と見ることもしませんでした。 もし教師があの時、私の絵が「特選」に選ばれた事実を隠さずに、正直に生徒たちに伝えてくれていたら、私は絵の道に進んでいたかもしれません。 そう思うととても残念です。
◆恐怖と怒り トラウマと言えば、私の場合、父が母にひどい暴力をふるっており、幼い時からしょっちゅう恐ろしいDVを目の当たりにしなければならなかったので、相当のトラウマとなっています。 例えば、どんな媒体からの映像でも、暴力シーンは見たくありません。戦う、傷つける、といった画面は目を背けます。 なので、そういうバイオレンス映像を要求する作品には、出演なんてできるはずがありません。 「横暴な男」への恐怖と怒りは、私の心に深く刻み込まれているので、上から目線、横柄な態度、一方的な牽制、命令口調、説教魔、など、自分の弱さを見抜かれまいとする小心者の男たちをゆるすわけにはいきません。 傷つくのは御免ですから、当然セルフディフェンス状態となり、それでも態度を改めない相手には、果敢に攻撃を仕掛けることも厭いません。 とにかく、偉そうなオヤジは大嫌いなのヨ。 ※本稿は、『なんたって70歳! ― だから笑顔で生きる』(興陽館)の一部を再編集したものです。
岡崎友紀
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