【2024年度2.7%増額の公的年金】実質目減り、値上げラッシュで厳しい状況が続く
早めに老後資金の準備をすることが大切
現役世代の方も、年金受給者と同様に値上げの影響を受けて、家計が苦しいという世帯も多いでしょう。収入から貯蓄に回す余裕がないかもしれません。 しかし、老後に公的年金のみの収入になってしまうと、今回のように値上げラッシュが続いた場合などに、生活費が足りなくなる可能性があります。そのため、早いうちから少しずつ老後資金の準備にとりかかることが大切です。 老後資金の準備方法にはいくつかありますが、中でもおすすめの方法をご紹介します。 ・先取り貯蓄をする ・生命保険会社の個人年金保険に加入する ・NISAやiDeCoを利用する 貯蓄が苦手な方は、銀行の積立預金を利用して先取り貯蓄をするのがおすすめです。毎月決められた日に一定金額が自動引き落としされるので、半強制的に貯蓄できます。 また、生命保険会社で取り扱っている個人年金保険に加入する方法もあります。一般的な商品では高い利回りが期待できないこともありますが、変額タイプなら運用実績次第で将来の年金額を増やすことが可能です。ただし、運用成績によっては元本割れのリスクがある点に注意が必要です。 ほかにも、NISAやiDeCoを利用して資産形成する方法もあります。預貯金と比較して高い利回りが期待できますが、運用次第では元本割れリスクもあるので、リスクについてしっかり理解することが大切です。
まとめにかえて
2024年度の年金額は2.7%の増額となっていますが、依然として物価上昇が続いており、実質的に目減りしている状況です。今後も物価高が家計に与える影響が大きいと考えられるでしょう。 現役世代の方の生活も物価高の影響で苦しいことが予想されますが、少しづつでも良いので早めに老後資金の準備を始めることをおすすめします。
参考資料
・株式会社帝国データバンク「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年4月」 ・厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」 ・日本年金機構「マクロ経済スライドとはどういうものですか。」
木内 菜穂子