マイクロソフト株下落、クラウド見通しに失望感-増収率鈍化へ
7-9月期の設備投資は前年同期比50%増の149億ドルと、市場予想を上回り、過去最高を記録した。2020年より前に、通期で資産や設備にこれほど多くの資金を投じたことはなかった。
10-12月期には、投資を含む「その他の利益および費用」の項目で約15億ドルの損失が計上される見通しだと、フッドCFOが電話会見で指摘した。これは主に、同社が筆頭株主となっているオープンAIで予想される損失に関連するという。
投資家は、AIに対するマイクロソフトの大規模投資が成果を上げている兆しがないか注視している。7-9月期はS&P500種株価指数が5.5%上昇したのに対し、マイクロソフトの株価は3.7%下落。同社がAI投資からまだ十分な利益を実現できておらず、ライバル企業がAI市場に参入する中で出遅れるリスクがあるとのウォール街の懸念を浮き彫りにしていた。
同社は今回、AI関連売上高の力強い伸びを発表し、AI製品のさらなる勢いに関する楽観的な見方を示したが、アジュールに関する見通しはそうした懸念の再燃につながった。
マイクロソフトではAI関連の主な収益源はクラウドサービスと、オフィスに組み込まれたAIアシスタントの二つだ。後者は生産性向上が目的で、電子メール要約や電話会議の書き起こし、スライドショー作成で従業員を支援する。同社によると、7-9月期のアジュール増収率に対するAIの寄与度は12ポイント。前期は11ポイントだった。
オフィスなどの製品とアジュールを合わせたマイクロソフト全体のクラウド売上高は22%増の389億ドルに達した。
原題:Microsoft Shares Drop on Disappointing Azure Growth Forecast (1)、Microsoft Shares Drop on Disappointing Azure Growth Forecast、Microsoft Cloud Fuels Stronger-Than-Expected Revenue Growth (2)(抜粋)
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Dina Bass