あなたの御年は? 穏やか&元気なミックス犬は食事介助が必要 譲渡のハードルを高いけど
澄んだ瞳で人間を見つめるダックスとプードルのミックス犬・みわさん。 普段はグーグー寝ていることが多いものの、起きている間は元気いっぱい。人間はもちろん他のワンコと触れ合うのが大好きです。ワガママ放題というわけでもなく、ちゃんとその場の空気を読んで、やりすぎない行動にとどめる賢さも。とてもお利口さんです。 【写真】久しぶりのお風呂。気持ちよさそう 7~8歳ほどの落ち着いた年齢と思いきや、保健所職員によれば御年「15歳ほど」だそう。行動だけを見ればとても信じられません。
ボロボロの状態でも悲壮感がなかった
2024年春、みわさんはとある事情から浜松保健所に収容されました。 乳腺と背中に腫瘤があり、収容時は毛玉だらけでガリガリ。異臭を放っており、以前の環境では適切な世話がなされていなかったようです。 しかし当のみわさんには悲壮感は感じられず、穏やかでマイペース。攻撃的な態度を見せることなく、後に保護することになったスリール~犬達の幸せ探し~のメンバーの前でも小さな笑顔を浮かべていました。
「推定年齢12歳ほど」に修正
みわさんは団体のもとでお世話を受ける前にまずはきれいにシャンプー。汚れと毛玉を綺麗にしてもらいましたが、おそらくは久しぶりのお風呂にも暴れたりせずに素直に応じました。 すっかりフワフワの体になってからは、新しいお家を気に入ってくれたのか、元々ここで暮らしていたかのように歩き回り、先住犬とも争うことなく仲良く過ごすようになりました。部屋の中の「自分の定位置」も見つけて、ここで日々穏やかに過ごすようになりました。 その様子を見ると、やはり「15歳」には思えません。 このことから団体では、多めに見積もって「推定年齢12歳ほど」として腫瘍などの治療と合わせてお世話をしていくことにしました。
食事とトイレに介助が必要ながら、それ以外は申し分なし
日々の治療や世話を受け、さらに元気を取り戻してくれたみわさんに、これと言った問題点はありませんでしたが、ただ一つ家庭犬としての問題もありました。 それは食事とトイレです。下顎に骨折の跡があり、左側の下顎が少しズレています。また自歯もないため、毎度の食事の際には、食事介助が必要です。 トイレシートを認識できますが、どういうわけか用を足す際にズレてしまいます。そのため、トイレ介助も必要で、留守番や就寝時には、マナーパンツなどを装着しなければなりません。 ただし、問題点としてはこの程度。ハイシニアとは思えぬ元気と聞き分けの良さから、団体では程なくして里親募集を始めました。 一般的にはハイシニアとなったワンコの譲渡のハードルは高いものです。しかし、みわさんの普段の様子を見れば、必ず幸せな余生をつかんでくれそうな気がします。 今日も穏やかに元気に過ごしているみわさん。持ち前の明るさと賢さで運命の人と出会ってね。 (まいどなニュース特約・松田 義人)
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