1800日以上、毎日「すき家」に通い続ける男性を直撃。体重の増減や健康診断の結果も教えてもらった
「毎日」ゆえにピンチが訪れる
同じ店に毎日通う奇特な人物は、ほかにも存在する。しかし、そのほとんどは「好き」でやっていること。対照的に「やらされる」羽目になったマナリス氏は、すき家に飽きたことはないのだろうか。 「スタートして20日目くらいに、飽きの大きな波が来ました。すき家の白米が食べられなくなったんです。他のお店の白米は美味しく食べられるんですが、なぜかすき家だけ受け付けなくなって。紅生姜を大量に乗せてごまかしながら食べて乗り越えました」 そんなピンチを乗り越えて毎日食べ続けているが、その道程で、物理的な理由で記録が途切れるピンチもあった。 「僕がコロナになった時ですね。無症状だったおかげで体調的には食べられるので、デリバリサービスにお世話になりました。でも、外出禁止期間のうち2日間、雪で配達員さんが全然出ていない時があったんですよ。Uberとmenuと出前館のアプリと10時間くらいにらめっこして、ようやく来てもらえました」 さらに、まさにアクシデントと言うべきピンチに、つい最近見舞われたのだという。 「タクシーに乗っていたらそこにバスが突っ込んで来たんですよ。怪我はなかったんですが、普通に交通事故です。22時くらいだったので、『これから警察が来て事情聴取されたら日付変わってしまう! やばい! すき家が食べられない!』と思いました。でも、大丈夫そうだったので、タクシー会社の電話番号だけ控えさせてもらって、そこからすき家に向かってなんとか間に合いました(笑)」
「すき家のおすすめ」は牛丼ではなかった
これだけ長きにわたってすき家を食べ続けているマナリス氏に、“専門家”としてオススメのメニューを聞いてみた。 「牛丼ばかりだと流石に飽きるので、いろいろなメニューを食べるんですが、『まぐろたたき丼』が最高なことに気がつきました。すき家の看板には『牛丼・カレー』と書かれていますが、僕は『まぐろたたき丼屋』だと思っています(笑)。フリスビーみたいな形に成形されたまぐろたたきが乗ってくるんですが、臭みもなくて本当に美味しいです。過去に、サーモン丼などもあったんですが、これも美味しくて、すき家って意外にも海鮮が美味しいんです」 すき家といえば、牛丼チェーンの中でもトッピングのバリエーションの多さが際立っている。 「SNSを見ていると賛否あるみたいなんですが、個人的に好きなトッピングは『塩レモン』です。塩レモンで肉を食べる機会って、焼肉屋さんくらいでしかありませんし、暑い時期はあのさっぱり感が良かったですね。でも、一番好きなのは一周回って定番の『キムチ』です。僕、辛いものがダメなんですが、すき家のキムチは辛さを感じず甘いんです。それが、お肉にも合うしご飯も進みます!」 ポイントは増え続ける一方なので、毎日すき家生活はまだまだ続きそうだというマナリス氏。2000日という大台を達成する日も、すぐそこまできている。 <取材・文/Mr.tsubaking> 【Mr.tsubaking】 Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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