【65歳以上の夫婦の暮らし】1ヵ月の生活費はいくらか。シニアの「貯蓄額と年金月額」から老後生活を考える
まとめにかえて
今回は現代シニアのリアルな生活について確認していきました。 老後生活を豊かに送ることは、年々難しくなっています。少子高齢化による年金問題、人生100年時代の到来、さらに物価の上昇といった課題が重なり、現役世代にはこれらの問題に向き合い、対応することが求められています。かつては銀行預金だけで安心して老後を送ることができたかもしれませんが、今ではそのような方法では不十分な時代になりつつあります。 その結果、資産運用に取り組む人々が大幅に増えています。特に、2024年の新NISA制度の開始なども追い風となり、これまで資産運用に関心を持たなかった層も、その重要性を認識し始めています。しかし、資産運用を始めたものの、その仕組みや運用方法について十分に理解していないという方も少なくありません。どれだけ有利な制度や商品を活用しても、正しい知識や計画がなければ、思わぬ失敗につながることもあります。 資産運用にはリスクが伴いますが、分散投資を行うことでリスクを抑えることは可能です。特に若い世代であれば、時間を活用した長期投資が有効です。時間をかけることで、短期的な市場の変動を抑える「時間の分散」が期待できます。また、異なる資産や地域に分散することでリスクを軽減する手法も効果的です。 まずは、自分自身のリスク許容度を正確に把握することから始めてみましょう。その上で、自分に合った運用方法を選び、効率的に資産形成を進めていくことが大切です。
参考資料
・厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」 ・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」 ・総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」 ・厚生労働省「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」 ・厚生労働省「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー令和6 <2024> 年財政検証結果ー」
堀江 啓介