バックスのデイミアン・リラードが消化不良に終わった移籍1年目を振り返る「自分が思っていたよりも移行は大変だった」
昨シーズンは平均24.3得点、7.0アシスト、4.4リバウンドを記録
デイミアン・リラードは昨シーズン、プロ入りから11年間在籍したトレイルブレイザーズからバックスに移籍した。愛着ある古巣を離れてバックスに加入した理由はただ一つ、キャリア初のNBAタイトル獲得のためだった。しかし、加入初年度は大黒柱ヤニス・アデトクンボの故障離脱も響き、プレーオフファーストラウンド敗退で終わった。 昨シーズン、リラードは73試合出場、平均24.3得点、7.0アシスト、4.4リバウンドを記録。バックスには絶対的エースのアデトクンボがおり、ボールタッチが減少したことを考慮すれば及第点のプレー内容だったと言える。だが、チームはプレーオフ初戦敗退に加え、レギュラーシーズンの成績でも前年の58勝から49勝へと勝ち星が減少。リラードの移籍1年目は、期待はずれの内容に終わったと総括できる。 ホークスなどで活躍した元NBA選手ジェフ・ティーグのポッドキャスト番組にて、リラードは新天地のアジャストに苦しんだと明かした。「自分が思っていたよりも、移行は大変だった。自分の生活面の変化に加え、アデトクンボやクリス・ミドルトンと一緒にプレーすることへのアジャストもあった。2人とプレーすることに慣れないといけない。彼らのこれまでのプレースタイルをやめてもらいたくはない。ただ、2人と一緒に自分がプレーする際のベストを見つけないといけない」 ちなみに昨シーズン、アデトクンボは72試合出場だったが、ミドルトンは55試合出場に留まり、リラードを合わせたビッグスリーが揃って出場したのは42試合だった。さらにシーズン途中にはヘッドコーチの交代もあり、3人の連携をまったく熟成させることができなかった。また、リラード本人も言及しているように、10年以上を過ごし慣れ親しんだポートランドの街を離れたことによる生活面の変化は、少なからずストレスになったはずだ。 新シーズンはトレーニングキャンプからアデトクンボ、ミドルトンと一緒に過ごし、コンビネーションに磨きをかける時間は十分にある。移籍から1年が経ち、ミルウォーキーでの暮らしにも慣れてきた。昨シーズンよりもプレーの質を上げられる条件が揃っている中、リラードがどんな活躍ぶりを見せられるのかは、バックス巻き返しの1番の注目ポイントだ。
バスケット・カウント編集部