【京都の展覧会】伊藤若冲の“激レア”な巻物も!年始に行きたい「初」尽くしの美術展3選
第2章「《果蔬図巻》世界初公開 大典と大阪で活躍した画家たち」では、作品を通して、30代半ばで出会って以降、若冲が親しく交流した相国寺の僧侶、大典(だいてん)との関係性に焦点を当てます。最大の目玉は、世界初公開となる《果蔬図巻(かそずかん)》。約3メートルの絹地に、50数種もの果物や野菜が描かれた彩り豊かな巻物です。巻末の跋文(後書き)は大典によるもの。若冲への賞賛の言葉や同作品の依頼者の名前などが記され、最大の理解者だったといわれる大典との絆が窺えます。
さらに、今年5月に福田美術館のコレクションに加わったばかりの注目作《乗興舟》(じょうきょうしゅう)も登場。幅28センチメートル、長さ9メートルを越える長尺の絵巻で、拓刷りという珍しい版画の技法で制作されています。モチーフは、大典とともに京都から大阪まで川下りをした際の風景。大典による漢詩も添えられています。墨のグラデーションが味わい深く、いつまでも見飽きない作品です。 最後のセクションである第3章は、「若冲と同時代の画家 曽我蕭白と円山応挙」。若冲と同様に江戸時代の京都で活躍した曽我蕭白(そがしょうはく)と円山応挙の作品を紹介しています。 若冲のレアな巻物を中心に、貴重な作品が多数登場する同展。若冲ファンはもちろん、若冲を初めて知る人にもおすすめの展覧会です。 【開館5周年記念 京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!】 会場/京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16 福田美術館 会期/~2025年1月19日 開館時間/10時~17時(入館は16時30分まで) 休館日/12月30日~1月1日 入館料/当日:一般・大学生1,500円 高校生900円 小中生500円 障がい者と介添人1名まで900円 ※幼児無料