若者の社会運動、注目されると「実力不足を感じる」 教育、地域おこし…アクションする大学生の本音
「経験だけですべてを語ることはできない」
――富永さんのインタビューでは、メディアが若者性に注目しがちなことへの指摘もありました。メディアはどうしたらいいんでしょうか。 章さん:若いからすごい、という視点で伝えても、受け手の役に立ちません。「若いからすごい」じゃなくて、何がすごいのかまでちゃんと伝えてほしい。「何が」こそが、多くの人の役に立つことです。 平井さん:「若さ」がニュースバリューになるという雰囲気はどうしてもあるからこそ、難しいと思います。 でも、古井さんが言っていたように何がすごいのかを細分化しないといけないし、若者側からも、伝え方を変えることができるはずです。 章さん:ほかにも、「若い=経験が少ない」「経験が少ないと成功は難しい」「経験が少ないのに成功していてすごい」という、「経験至上主義」的な風潮もありますが、私は案外そうでもないと思っています。 経験がないからこそつくれるものがある。経験がないからこそ見える社会があると思います。 経験があると成功率が上がるのは間違いないですが、確実な成功と、爆発的な奇跡はどちらもあり得ます。だから、すべてを経験で語るのには反対です。 古井さん:確かに、これまでを振り返ると、経験がないからこそできたこともあったし、大人と関わったことでスモールビジネスをできるようになったりもした。 年を重ねるごとに一つ一つリソースを獲得しながら成長できたらいいのかなと話を聞いて思います。