「いつも通りのお弁当に、母の手紙」…泣けた 緊張の受験当日、先輩たちはなにを食べた?
「入試前の1カ月の昼食はいつも同じ」
受験当日、なぜそのような昼食を選んだのでしょうか(写真)。最も多かった回答が「食べ慣れているから」でした。「模試の際も毎回同じお弁当を作ってもらっていたので、いつもと変わらない気持ちで試験に臨むことができた」(上智大学総合人間科学部1年)、「入試前の1カ月の昼食は、本番に備えて母の作ったおにぎり以外は食べなかった」(東北大学工学部1年)などと、模試のときからあえて同じメニューにすることで、当日の安心感につなげた人が多くいました。
「あと少し!がんばれ☺︎」
さらに目を引いたのが、お弁当を前に、親への感謝があふれ出た人、励まされた人の多さです。なかには応援メッセージや手紙が入っていた人もいて、家族のサポートに「頑張ろう」と力がわいた様子も伝わってきます。 ・お弁当を開けると母からの「あと少し!がんばれ☺︎」という手紙があり、そのあともすごく頑張れました(杏林大学保健学部4年) ・お母さんのおにぎりを食べると安心できた(岐阜薬科大学6年) ・お母さんが握ったおにぎりの一粒一粒に温かみや優しさを感じた(明治大学経営学部3年) ・入試会場で食べるお弁当は、人生で最初で最後だと思った(日本大学2年) ・母の愛情がこもっているので、精神的につらかったこともあって、食べるときに涙が出てきそうになった(上智大学総合人間科学部1年) ・食べ慣れたご飯に手紙で応援の言葉が書かれていて、受験は自分だけのことではないと改めて気づき、やってやろうと思いました(東京医科歯科大学1年) ・親からの応援の気持ちが伝わってうれしかった(長野県立大学1年) ・いつも通りのお弁当。母からの手紙があった。泣けた。泣いてないけど(東洋大学国際学部1年) ・母からの手書きの手紙が入っていて、手応えに一喜一憂しそうになった私を奮い立たせてくれた。そばで見守ってくれていた母への感謝と恩返ししたいという気持ちが強くなった瞬間でした(帝塚山大学法学部4年) 受験当日、実力を発揮するために、慎重にお弁当を選んだ受験生が想像以上に多いことがわかりました。そして緊張の中、家族のありがたみを感じた受験生も数多くいたようです。 親の思いは、お弁当を通して、会場にいる受験生にきちんと届くようです。(文=竹倉玲子、協力=スタディプラス)
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