北アルプスの深部「双六岳」へ!「山好きなら一度は見たい絶景」がお目当て! 結果とは?【登山レポ】
■鏡平山荘・鏡池から望む槍ヶ岳のリフレクション
鏡平山荘には、お目当てにしていた景色があった。山荘の近くにある鏡池からの風景だ。鏡池からは槍ヶ岳、穂高連峰(ほたかれんぽう)を望むことができ、池に映り込む絶景を見ることができる。 ここに至るまで槍ヶ岳を望むことができなかったので、鏡池から望む槍ヶ岳の景色はひとしおだ。鏡池にはベンチが用意されているが、多くの登山者がこの風景を目当てにしており、賑わっていた。休憩する場合は、鏡平山荘の方が落ち着いて休憩できるのでおすすめだ。 鏡平山荘からの景色もよく、見える山々はどれも雄大。北アルプスの奥地へと来ていることを実感できた。
■森林限界を超えて、目指すは双六小屋
鏡平山荘から弓折乗越(ゆみおりのっこし)までは約1時間、森林限界を超えており、横目に槍ヶ岳を望める絶景ルートだ。登りが続くが景色を楽しめるので、あまり疲労を感じなかった。 弓折乗越までくると、双六小屋までは約1時間20分。アップダウンはあるが平らな箇所も多く、心肺に負担がかからずに歩けた。 双六小屋が見えてくると同時に双六岳や鷲羽岳の姿も確認でき、いよいよ北アルプスの深部へと到着だ。
■双六小屋から双六岳へ!「天空の滑走路」
宿泊地となる双六小屋で受付を済ませたあと、残すは双六岳への往復。ここまでの道のりで疲労も溜まっている場合は天気と相談ではあるが、双六岳へ登るのは翌朝にしてもよいだろう。 筆者が訪れた日は午後から雲が広がりはじめ、翌朝には天気が悪化する予報だったため、テント設営後に双六岳へと向かった。双六山荘から双六岳へは往復で約2時間だ。 双六岳へと向かう道中、鷲羽岳の奥には剱岳(つるぎだけ)も確認できる 山荘から45分で高原状になった穏やかな台地になり、そこに山頂までの一本の登山道が延びている。標高2,800mを超えた場所でありながら広大な台地に延びる登山道はまるで「滑走路」のようで、「天空の滑走路」とも呼ばれている場所だ。 晴れを狙って登った筆者だったが、双六岳の山頂付近は分厚い雲に覆われてしまい、視界はなくなってしまった。翌日、日が昇る前のまだ暗い時間帯に空を見上げてみると星がでていたので登ってみたが状況は同じで、双六岳からの眺望は見ることができなかった。山頂からの360度パノラマを見たいという筆者の願望は叶うことなく、再訪を決意した。 筆者が訪れたのは9月初旬だったが、夜は気温が10℃を下回った。山の季節は下界に比べ進んでいるので、防寒対策は万全にしたい。