〔NY外為〕円、153円台半ば(19日朝)
【ニューヨーク時事】19日午前のニューヨーク外国為替市場では、ロシアが核使用の条件を緩和したことを受けリスク回避から円が買われ、円相場は1ドル=153円台半ばに上昇している。午前9時現在は153円45~55銭と、前日午後5時(154円65~75銭)比1円20銭の大幅な円高・ドル安。 プーチン大統領は19日、核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策指針)を改定し、大統領令に署名した。ウクライナを軍事支援する欧米も核攻撃の対象となると示唆しており、世界情勢の不安定化につながるとの警戒感が台頭。投資家のリスク回避姿勢が強まる中、海外市場では債券価格が上昇(金利は低下)し、安全資産として円買いが強まった。 ニューヨーク市場に入ってから発表された10月の米住宅着工件数は前月比3.1%減の131万1000戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の133万戸を下回った。これを受けて、米長期金利が一段と低下し、日米金利差の観点から円買い・ドル売りの流れが強まった。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0570~0580ドル(前日午後5時は1.0593~0603ドル)、対円では同162円30~40銭(同163円78~88銭)と、1円48銭の大幅な円高・ユーロ安。