プライバシーサンドボックス のテストプログラム、エージェンシー各社が提案へ
過去の先例
マッドテック(MadTech)のCEOであり、以前はグループエムに勤めていた(同社のトレーディングデスクのザクシス[Xaxis]に数年間勤務)ボブ・ワルチャック氏は、DIGIDAYの取材に対し、ファーストパーティデータの中枢管理フレームワークが決定的に重要であると述べ、同社の現在の戦略と以前の取り組みとの共通点を指摘した。 「ファーストパーティデータには膨大なリスクが伴うため、プライバシーとアイデンティティ、識別子を管理する統合的フレームワークが欠かせない」と、同氏は主張し、グループエムの最近の動き(グローバルデータ企業コレオグラフ[Choreograph]の立ち上げなど)と、ザクシスにおける自社のDMP(データ管理プラットフォーム)であるタービン(Turbine)の利用には、共通点が見られると述べた。 「ブランドの垣根を超えてデータを活用する機能を利用することは、DMPやセンターオブエクセレンスを利用して、DMPに関するすべての事柄の理解に努めることに似ている」という。 グループエムは2016年、クライアントがザクシスのプログラマティック広告購入の大幅値上げに疑問を呈したことを受け、mプラットフォーム(mPlatform)を立ち上げてサービスの刷新を図った。当時も今と同様、EUにおける一般データ保護規則(GDPR)などの法令の施行を背景に、プライバシーへの配慮が優先課題となりつつあった。 以前のDIGIDAYの取材では、mプラットフォームは当初、グループエムのアドテク総合窓口となることを目されていたが、立ち上げから3年のあいだにこうした期待はしぼみ、情報筋の証言によれば、ファーストパーティデータが他のブランドのデータと混合されていることに対してクライアントが懸念を表明するまでになっていた。 [原文:GroupM agrees to new program that lets clients experiment within Google’s Privacy Sandbox] Ronan Shields(翻訳:的場知之/ガリレオ、編集:島田涼平)
編集部