GTEよ、永遠なれ。WECドライバーから“GTレースの黄金期”へ惜別の言葉「プロ向けマシンとしてよく設計されていた」
GTE時代こそ「GTレースの黄金期」とウェストブルック
また、2021年にコルベット陣営に加入して2023年にル・マンで優勝するまではIMSAとWECの両方でBMW M8 GTEを走らせていたニッキー・キャッツバーグは、GTE Pro最盛期には旧LMP1クラスよりも激しい競争があったと感じていたという。 「僕はGTEクラスが本当に大好きだ」とキャッツバーグは言う。 「GTEクラスは僕のキャリアの中で最もお気に入りのクラスだ。あのマシンは本物のサラブレッドレーサーだ」 「GTE Proを見てみると、あらゆるレベルのレースの中でも最もレベルが高かったかもしれない。ル・マンで勝つには、GTE Proが最も難しいクラスだと常に思っていた」 「僕が常に望んでいたクラスだし、僕はいつも最高のドライバーと自分を比べたいと思っていた。GTEが本当に好きだった」 「GTE AmはGTE Proから少しステップダウンすることになったけど、それでもレースをするのが最高にクールなクラスだと考えている」 「このクラスがなくなって、さようならを言わなきゃいけないのは残念だ。もちろんGT3もエキサイティングだし、ドライブするのもとてもクールだ。マシンもチャンスも増えるだろうね」 現在キャデラックからIMSA最高峰クラスに参戦するリチャード・ウェストブルックは、2010年代後半にWECとIMSAとの両方で多くの成功を収めた。 現在48歳のウェストブルックは、GTカーレースのファンがル・マンのGTE Pro時代を懐かしむのは数年先のことだと感じている。 「多くの時代が“GTレースの黄金期”という言葉を使うけど、それは間違っていない」 ウェストブルックはそう振り返る。 「2017年、2018年、2019年のような年を振り返ると、(現実だったのかと)自分自身をつねるほどだ。ル・マンでは20台のGTE Proマシンが、24時間テール・トゥ・ノーズで競り合った」 「メーカーもみんなも、本当に接近戦だった。トップブランドがそこにいた。僕は幸運にも、その時期にポルシェ、コルベット、フォード、アストンマーチンの4メーカーでドライブすることができた」 「本当に特別な時代だったし、それは間違いない。20年後に振り返って、父親になったドライバーが息子にあの頃のことを話すだろうね!」 「それくらい接戦で、最初から最後まで激しいレースだったのだ」