健康のため、会社の最寄り駅まで「自転車通勤」を開始! でも会社に言い忘れて先月分の「通勤手当」が口座に振り込まれてしまったのですが、今からでも会社に返すべきですか? 対処方法を解説
近年、健康増進や環境負荷の軽減のために自転車通勤が推進されています。しかし、もし自転車通勤に切り替えたことをうっかり会社に言い忘れて通勤手当を受け取ってしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか? 本記事では、通勤手当を不正に受け取ると、どのような処分を受けるかについて、また自転車通勤でも通勤手当が受け取れるかどうかや、通勤手当の非課税制度についても解説します。 ▼有給休暇の取得に会社の許可は絶対に必要?「繁忙期」でも取得できるの?
通勤手当を不正に受給すると、懲戒処分を受ける可能性がある
電車やバスでの通勤から自転車通勤に切り替えた場合、通勤手当がもらえるかどうかは会社の規定によって異なります。もしも会社の規定で自転車通勤は通勤手当がもらえない、もしくは金額の計算方法が異なるのであれば、通勤手当の不正受給とみなされるおそれがあります。 また、仮に通勤手当がもらえるとしても、自転車通勤に切り替えたことで申請時に記載したものと異なる経路で通勤している点は問題です。会社に虚偽の申請を行って通勤手当をもらっていることになるため、このまま不正に受給し続けると懲戒処分を受けたり、悪質な場合は詐欺罪などに問われたりする可能性もあります。 自転車通勤に切り替えたことを会社に伝え忘れていた場合は、すみやかに総務部など担当部署へ連絡してください。発覚することをおそれて隠し続けると、故意に不正受給したとみなされ重い懲戒処分を受ける可能性があるため、必ず報告しましょう。
自転車通勤でも通勤手当はもらえる?
通勤手当の支給に関しては法律上の規定があるわけではなく、福利厚生として会社ごとに異なる支給方法がとられています。そのため、自転車通勤で通勤手当がもらえるかどうかは会社の規定次第です。 中には自転車通勤自体を完全に禁止している会社もあります。その理由として考えられるのは、主に次の2点です。 ・事故のリスクが高いため ・通勤手当の計算が煩雑になるため 自転車通勤の場合、運転する社員が事故に遭うのはもちろん、歩行者と衝突して加害者となるおそれもあります。こういったリスクを避けて社員と会社の安全を守るために、自転車通勤を一律で禁止しているケースがあります。 また、自転車通勤では適切な経路や通勤距離を個別に測定しなくてはならず、手続きが煩雑になる点もデメリットです。電車やバスのように金額を一律に決めることが難しいため、最初から認めていない会社もあるようです。 ただし、近年は国土交通省や内閣府が自転車通勤を推進しています。そのため、自転車通勤および通勤手当の支給を認める会社は今後増えていくものと予想されます。