「金丸夢斗を引き当てただけで満点」中日OB・小笠原道大がキッパリ評価のウラで「ジャイアンツは本当は投手に…」ドラフト全12球団の“思惑”
「DeNAはなによりもピッチャー。すごくいい補強」
――日本シリーズに進出したDeNAも金丸投手のクジを外して、竹田祐投手(三菱重工West)を指名しました。184cm、96kgと体格のいい最速153km右腕です。 小笠原 DeNAはなによりもピッチャー。投手陣がよければ今年も優勝していたと思いますよ。竹田投手は明らかに即戦力ですし、2位の篠木健太郎投手(法政大)も素晴らしいですね。春先から評価が高く、最速157kmで「1位で消える」と言われていたくらいの逸材ですから。すごくいい補強ができたんじゃないですか。 ――間違いなく戦力アップに直結する、と。 小笠原 うん、プラスしかない。よっぽどのコンディション不良だとか、キャンプで出鼻をくじかれなければ、しっかり活躍してくれそうな気がします。 ――さらに4位で若松尚輝投手(四国IL・高知)、6位で坂口翔颯(國學院大)と、最速150kmをゆうに超える右腕を4枚も補強できました。 小笠原 みんな馬力がありますよね。DeNAはピッチャーをどれだけ用意できるか、という課題が明白なので。もう十分すぎる結果じゃないですか。もちろんフタを開けてみないとわからないところはありますけど、来年キャンプインする時点でチームの空白部分はかなり埋まっていそうな印象があります。
“打てる選手”を集めた広島
――今季は9月に失速してしまった広島ですが、宗山塁選手(明治大)の抽選を外して佐々木泰選手(青山学院大)を指名しました。松田宣浩さんのような強打が魅力のサードです。 小笠原 打てる選手にいきたかったんでしょうね。広島の場合は先発陣も中継ぎ陣もそれなりに機能していて、9月に息切れするまでは防御率もかなりよかった。一方で、野手の方のバランスが……。よく頑張っていましたけど、やっぱりちょっとインパクトに欠けるんですよね。 ――得点数はセ・リーグ5位、ホームラン数は12球団で最少の「52」でした。 小笠原 もう一本あれば、というシーンが多かった。宗山選手の1位を公言していたのも頷けます。そのクジを外しても、やっぱり野手がほしいと。佐々木選手にはパンチ力がありますからね。長打力を考えれば、宗山選手にも決して引けを取らない。タイプが違うだけであって。たぶん1年目から使われると思います。 ――4位の渡辺悠斗選手(富士大)も181cm、98kgの体格を誇る強打者です。 小笠原 やっぱりいまの広島に足りないものを持っている選手を指名していますよね。ドラフト戦略がはっきりしている。あと、今年は富士大の躍進がすごかった。広島の2位の佐藤柳之介投手も富士大で、計6人も指名された。大学の映像を見て、すごく緻密にトレーニングを勉強しているチームだなと感じました。
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