「金丸夢斗を引き当てただけで満点」中日OB・小笠原道大がキッパリ評価のウラで「ジャイアンツは本当は投手に…」ドラフト全12球団の“思惑”
独立Lからの指名が目立った阪神の“思惑”
――続いて阪神です。こちらも金丸投手のクジを外し、同じ左腕の伊原陵人投手(NTT西日本)を1位で指名。完成度の高い即戦力候補と言われていますが、どんな印象でしょうか。 小笠原 直球に力があり、変化球にもキレがあるということで、高橋遥人みたいな感じのピッチャーじゃないかなと思いました。智辯学園、大阪商業大、NTT西日本と関西出身だというのもあるのかな。阪神も左投手は補強しないといけないところでしたからね。先発に大竹(耕太郎)、リリーフにも桐敷(拓馬)や岩崎(優)がいますけど、彼らにちょっと疲労が出たり、故障したときに本当に困る。先発、中継ぎ、どちらかわかりませんが、いずれにせよ必要な人材という気はします。 ――2位は高校生屈指の右腕とされる今朝丸裕喜投手(報徳学園高)、3位は木下里都投手(KMGホールディングス)と、巨人とは対照的にピッチャーを上位に並べました。 小笠原 今朝丸投手は甲子園、U18といろいろなところで目にしましたけど、見るからにポテンシャルがありますよね。3位の木下投手も球にパワーがある。いまの阪神にあまりいないタイプのパワーピッチャー。リリーフ陣にすこし疲れが見える阪神には重要なピースでしょう。 ――戦略として印象的だったのが、育成ドラフトを含めて指名した9人中5人が独立リーグの選手ということです。このあたりはどう見ていますか? 小笠原 藤川(球児)監督自身もメジャーから帰ってきたときに経験していますからね(2015年に高知でプレー)。なかなか日の目を見ずに埋もれている選手が全国にたくさんいる、という実感があるはず。もちろん私情ではなく、スカウトが綿密に調査したうえで、他の候補と比べても遜色ないと。僕も指導者として独立リーグのチームと対戦していましたけど、けっこう面白い人材がいるんですよ。すごく球威があったり、足が速かったり、一芸に優れた選手が。ドラフト1位の選手のようにバランスよくまとまっているわけではないんですけどね。それこそ5位の佐野太陽選手(日本海オセアンリーグ・富山)なんかは、“守備職人”として期待をかけているんじゃないかと思います。
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